1 髪色が違う理由とメラニン色素の種類
ブロンドやブルネット、栗色に黒髪、白髪、、、人種の違いや年代など、毛髪の‟色”は十人十色です。
なぜ、このように髪色には違いがあるのでしょうか?
毛髪には‟メラニン”という色素が含まれていて、このメラニンの「種類」と「有無」によって、髪の色が違ったものとなります。
メラニン色素には「ユーメラニン」と「フェオメラニン」の2種類があり、この組み合わせの比率やそれぞれの顆粒の大きさや量によって、黒・茶・赤・ブロンド・白などの髪色の違いになります。
「ユーメラニン」は‟真正メラニン”ともいわれ、この比率が多いと黒色や茶色の髪になります。日本人の髪が黒色掛かっているのはユーメラニンが大量に含まれるためです。
また、歳を重ねるとともに髪の色が灰~白色に変化するのは髪に含まれるユーメラニンが減少するためです。
「フェオメラニン」は‟亜メラニン”ともいわれ、この比率が多いと黄色やオレンジ色の髪になります。欧米人の髪にブロンドが多いのはフェオメラニンの比率が多いためです。
2 メラニン色素がつくられるまで
メラニンは「メラノサイト」といわれる色素細胞で作り出されます。
メラノサイトは毛根の最深部の器官「毛乳頭」部分に、細胞分裂して毛髪を造り出す「毛母細胞」とともに存在します。
メラニンはアミノ酸の一種である「チロシン」が酸化酵素「チロシナーゼ」の働きによって酸化重合して合成され、ユーメラニンとフェオメラニンの複合体がメラニン色素と呼ばれます。
3 髪が白髪になる理由
このメラノサイトが加齢などの原因により働きを止めてしまうと、メラニン色素の無い髪=白髪になります。
もとがブロンドでも赤毛でも黒髪でも、高齢の方が白髪になっていくのはこのためです。