親に言われなくても自分から行動できる子になってほしい、そう思っているお母さんは多いですよね。
そうは思っていても、実際にはついつい口を出してしまったり、なかなか動かない我が子にしびれを切らして叱ったりしてしまう人も少なくないでしょう。
では、どのようにしたら子供は自分から行動するようになってくれるのでしょうか。今回は子供のやる気を育てる方法をご紹介します。
Contents
1 自分から行動する子供の特徴
出典:PIXTA
自分からなんでもやる子供は意欲に溢れています。
何事にも興味を示し、次々に新しい遊びを見つけては夢中になって遊ぶことができます。
その遊びへの意欲が自分のことは自分でしてみようという姿勢に繋がり、小学生など勉強が始まる年頃になると自分から宿題や勉強をしようという姿勢に繋がるのです。
ではどのようにしたら、意欲があって自分からなんでもやる子供に育つのでしょうか。
2 自分から行動する子供にする4つの方法
2-1 自己肯定感を育てる
最近、自己肯定感という言葉をよく耳にするようになりました。
これは自分には生きる価値がある、誰かに必要とされていると自分の存在意義を肯定する感情です。
自己肯定感が高い子供は、自分に自信を持つことができ、チャレンジしようという前向きな気持ちを持っています。
0~6歳頃までに形成されると言われており、幼少期にいかに子供に自信を持たせてあげることができるかが重要になってきます。
2-1-1 肯定的な言葉かけをする
初めからなんでも上手にできる子供はいません。特に幼少期は集中力がなく、他のことに気を取られがちです。
おかたづけの途中で遊んでしまうことがあっても、「どうしてちゃんとできないの!」と声を荒げてしまいがちですが、感情的に怒ることはやめましょう。
おかたづけをするとお部屋がきれいになるよ、などの肯定的な言葉を使って注意するようにしましょう。
肯定的な言葉はうまくいったときの良いイメージを想像させることができるので、前向きな気持ちで行動に移すことができます。
2-1-2 とにかく褒める
出典:PIXTA
◆ できたことを褒める
できたという達成感を得ることは自信につながります。
また、自分にもできるという良いイメージを得ることで、次も頑張ろうというやる気に繋がります。
どんな些細なことでも、子供が頑張ってできた時には褒めてあげましょう。そして達成した喜びを感じさせてあげましょう。
◆ 努力を認める
例え上手にできなくても、頑張った過程を褒めてあげましょう。達成しようと頑張ったことは紛れもない事実です。
そんな子供の努力をしっかりと認め、言葉に表して伝えることが大切です。そうすることで、できなかったというマイナスのイメージよりも努力したことへの自信を持たせることができます。
頑張ったら認められるということを知るともう一度チャレンジしようという気持ちが生まれ、やる気に繋がるのです。
2-2 好奇心を育てる
好奇心のある子供は元気いっぱいで行動的です。いろいろなことに興味を持ち、自分でやってみようというチャレンジ精神もあります。“子供は好奇心の塊”とよく言いますよね。この好奇心の芽が意欲ややる気に繋がるのです。
そのためにはしっかりと子供の質問に耳を傾けましょう。忙しいなどと言って相手にしないでいると好奇心はどんどんなくなってしまいます。
時には答えに困る難しい質問をしてくることもありますが、そんな時にも「どうしてだろうね、一緒に考えてみようか」などと子供と向き合ってあげましょう。
2-3 やる事リストを活用する
出典:PIXTA
やる事リストを作って、自分でやるという習慣をつけるようにしてあげましょう。
子供に任せていると時間がかかってしまい、ついつい手を貸してしまうお母さんも多いのではないでしょうか。そうしていると子供は親がやってくれるという気持ちが抜けず、自分で行動することをやめてしまいます。
自分のやるべきことを示すことで、自分がやることという自覚が自然と出てくるようになるので、ぜひ実践してみてください。
2-3-1 マグネットを使う
マグネットなどにやることを1つ1つ書き出して並べて置きます。
終わったものは外していくようにすると、マグネットを減らしていくという遊び要素もあり、取り組みやすいです。
2-3-2 絵や写真で示す
リストの各項目を絵や写真にしてあげると一目でやるべきことを理解することができます。
文字だとわざわざ読まないといけませんが、絵や写真だとその必要がないのでリストが視界に入ってから行動に移しやすいのです。また、文字の読めない小さな子供にも使用することができるのもいいですね。
2-3-3 注意点
やることリストを使う時には注意点もあります。それはリスト化する項目を増やしすぎないということです。
あれもこれもとリストを増やしたり、事細かにやることを決めたりすると子供の自主性を奪ってしまいます。
やることが多すぎてできずにいると、終わったのかと催促したり、叱ったりしてしまいますよね。そうすると子供は叱られないためだけに行動するようになってしまいます。
結果、自分から行動するのとは真逆の、言われたことだけをやる子供になってしまいます。やることリストは必要最小限にとどめるようにしましょう。
2-4 考えて行動させる
出典:PIXTA
自分で考えて行動したことは身につきやすいものです。
子供が上手くできずに困っている時には「どうしたらいいと思う?」と問いかけて一緒に考えたり、ヒントを与えたりし、子供が自分で答えを導き出して行動できるようサポート役に徹しましょう。そうすることで考えることが身につき、自分で達成することの満足感、充実感を得ることができます。
3 親が気をつけたい3つの行動
出典:Unsplash
3-1 アメとムチを使い分ける
メリハリがあって一見いいようにも感じますが、このようなやり方では子供のやる気は育ちません。
上手にできたらご褒美をあげるといういわゆるアメはまさに釣られているだけ。ご褒美がないと行動しなくなってしまいます。
また、できなかった時に厳しくしかる事やこれをしないとお出かけしないよ、などと詰めよるムチは顔色をうかがって行動する子供になってしまいます。
3-2 他の子供と比較する
子供にもプライドがあります。他の子供と比較することはやめましょう。
励ますつもりで「○○ちゃんはできるのだから、あなたもできるよ!」などと声をかけても、言われた子供は自分はできないのだと思って傷ついてしまうことがあります。
子供にもそれぞれ得意不得意や成長速度の違いもあります。他の子供と比べるのではなく、その子自身の成長をみてあげましょう。
3-3 全く叱らない教育
感情的に叱らないことや褒めることが子供の自主性を伸ばすためには大切です。
しかし、それは全く叱らないということとは違います。
何をやっても叱られないで育つと、わがままで自分勝手な協調性のない子になってしまいます。なんでも思い通りになると思っているので、自分で努力することを忘れてしまいます。
叱らないとは頭ごなしに怒鳴りつけない、人格を否定しない、子供の話にもしっかりと耳を傾けるということであって、間違ったりいけないことを容認することではありません。子供が伸び伸びと成長するためにも、正しい叱り方を身につけましょう。
4 まとめ
最初からなんでも自分でできる子供はいません。
小さい頃から自分自身に自信を持ち、多くのことに興味を持ち、そして自分でやることに達成感や喜びを感じることで、次第に自分のことは自分でやる、考えて自分から行動するようになるのです。
子供はもともとやる気を持ち合わせていいます。
そのやる気の芽を摘み取ることなく、しっかり育ててあげられるかどうかは、親の接し方ひとつで変わってくるのです。