
あなたは保湿クリームをどのように選んでいますか?冬の冷たく乾燥した空気だけではなく、夏の冷房や皮脂汚れも肌の乾燥の原因になります。自分の肌の乾燥の原因とそれを修復する成分を知って、しっとり素肌を手に入れましょう。
◆ 最終更新日:2020年4月8日
Contents
1 保湿クリームとは?
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保湿クリームは化粧水や乳液よりも油分・保湿成分が多く、肌にうるおいを与えてくれるものです。また同時に、弾力を高めたり、美白効果があったりと、さまざまな美容成分を肌に与えることもできます。
1-1 保湿クリームの役割
保湿クリームは油分が多く、それが皮脂膜のような役割をしてくれるので外部からの刺激を防いで、肌内部の水分蒸発を防ぎます。
2 肌が乾燥する原因
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2-1 季節、空気の乾燥
冬の冷たく乾燥した空気にさらされたり、紫外線を浴びたりすると肌は水分を奪われて乾燥します。また、大気の汚染や花粉などのアレルギー源によってもダメージを受けます。
2-2 間違ったスキンケア
洗浄力が強いクレンジングや洗顔料を使い続けると肌は皮脂を奪われて乾燥します。また、力を入れてゴシゴシこすると肌が傷つき、乾燥が進みます。
2-3 生活習慣
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極端なダイエットをしたり、偏食やファーストフードが多いと栄養が肌に行き渡らなくなり、肌が乾燥する原因になります。また、リノール酸は体内に入ると肌の炎症を引き起こすので、過剰摂取しないように気をつけましょう。ひまわり油、コーン油、紅花油などをたっぷり使った揚げ物を毎日のように摂取することは避けた方が良いです。
2-4 加齢による肌細胞の老化
セラミドなど、角質層にある保湿成分は20歳頃をピークに減少していくと言われています。足りないものは基礎化粧品などで補っていくことが必要になります。
2-5 ストレス
過度なストレスは血管の収縮、体の冷えにつながります。体の温度が下がると肌のターンオーバーが乱れ、バリア機能や保水能力も下がって乾燥しがちです。
3 肌の構造
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表皮の角質層内は、細胞間脂質(セラミドなど)約80%、天然保湿成分約18%、皮脂膜約2%からできています。特に細胞間脂質は大きな割合を占めるので、保湿クリームでセラミドなどの成分を補うことが大切です。
4 保湿クリームの選び方
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4-1 肌が乾燥する原因を知る
まず、今の肌の状態をよく把握するようにしましょう。2章で挙げた原因で思い当たるものはありませんか?肌が乾燥する原因とそれを解消してくれる成分が何かを知ると保湿クリーム選びは楽になります。
4-2 季節によって変える
基本的に夏用よりも冬用の保湿クリームの方が保湿力は高いです。また、基材となるオイルの種類や、グリセリン・BGといったベースの保湿剤の含有量が多いとしっとりした使用感になります。成分表示は含有量の多いものから順に記載されているので、保湿成分が後ろの方にあるものはさっぱりタイプだと言えるでしょう。
4-3 内容量の多さで決めない
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保湿クリームは伸びや硬さによって持ちが変わりますので、内容量が少なく、価格の高いものがコストパフォーマンスが悪いとは限りません。1g当たりの単価を計算するよりも、好みの使用感や肌に合って使い続けられるかを重視しましょう。
4-4 加齢の悩みに合うものを選ぶ
35歳を過ぎると加齢による肌の乾燥が一層目立ちはじめます。減少する成分を補うことが大切ですので、保湿の他にエイジングケアを兼ねたものを使うことが理想的です。成分としては、ハリ・弾力、ほうれい線対策に効果があるレチノール、油溶性甘草エキス、植物エキスなどが配合されているかをチェックしましょう。
4-5 敏感肌の悩み
敏感肌の方はアルコール類、ビタミンC誘導体、合成着色料、合成香料など、刺激になるようなものが配合されているクリームは避けましょう。
5 おすすめの成分
5-1 セラミド
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セラミドは角質層内で水分と油分をスポンジのように抱え込み、水分の蒸発を防いで、外部刺激からも肌を守っています。化粧品に含まれるセラミドは大きく分けて以下の4種類になります。
5-1-1 ヒト型セラミド
酵母から作られたセラミドです。人の肌が持つセラミドとほぼ同じ構造を持っているため、最も保湿力、浸透力が高く、おすすめです。化粧品の表示には「セラミド1」「セラミド2」「セラミドNS」「セラミドNP」など、セラミドの後に数字もしくはアルファベットが表記されているので、購入する際に確認してみましょう。
5-1-2 天然セラミド
動物由来のセラミドで馬から抽出されることが多いようです。馬は人間と同じ哺乳類なので、肌へのなじみも良いのですが、価格が非常に高くなります。
5-1-3 植物性セラミド
米ぬか油、小麦胚芽油などの植物由来のセラミドです。植物由来なので肌に優しく低刺激という特徴があります。ただ、根本的に人の肌のセラミドとは構造が違うので、天然セラミドやヒト型セラミドほどの効果はありません。
5-1-4 合成セラミド
石油原料から科学合成されてできたものです。大量に生産できることから、多くの化粧品に使われていますが、天然セラミドやヒト型セラミドと比べると効果は薄いです。
5-2 水素添加レシチン
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セラミドと同じように肌への密着性もあり、保湿効果に優れています。浸透力にも優れているので医薬品や外用薬にも使用されています。天然成分から抽出されていますが、合成界面活性剤としても使われているので、敏感肌の方は注意しましょう。
5-3 リピジュア®
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ヒトの細胞膜を構成し、涙にも含まれる成分です。よく知られているヒアルロン酸と比べると約2倍の保湿力があると言われ、水洗いをしても保湿力が失われないとされています。
5-4 スクワラン
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化粧品に使われているスクワランの多くは、深海鮫の肝油を抽出したものです。人の皮脂膜にも含まれる成分ですが、25歳を過ぎると減ってくるので化粧品で補給していくことが必要になります。また、添加物や化学物質などが含まれていない天然の保湿剤なので安心して使うことができます。
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