
枝毛のある髪はボサボサして見えたり、艶がなかったり、美しく見えませんよね。枝毛ができているということは、少なからず髪がダメージを受けているということです。ではなぜ枝毛ができてしまうのか、その原因や予防方法はあるのか気になりますよね。
枝毛になった髪を修復することはできませんが、きちんと対策をして枝毛ができないようにすることはできます。美髪になるためにも、枝毛の原因と予防法をしっかりと頭に入れて、是非実践してみてください。
◆ 最終更新日:2018年6月13日
Contents
1 枝毛とは?
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1-1 枝毛になるメカニズム
枝毛とは髪が縦方向に裂けてしまった状態を言います。髪の内部は、芯となるメデュラ、水分やたんぱく質を含むコルテックス、1番外側にあり髪をコーティングしているキューティクルの3層でできています。
この外側にあるキューティクルが何らかの原因で傷ついて剥がれてしまうと、コルテックスにある水分やたんぱく質などの栄養が流出し、空洞ができてスカスカな状態になってしまいます。たんぱく質は細長い繊維状になっているため、水分が不足すると縦に割れる性質なので、髪も縦に避けて枝毛ができるのです。
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1-2 枝毛の種類
一般的に枝毛というと二股に裂けた木の枝のような形をイメージしますが、実は他の形状もあります。直線的に折れている、毛先ではなく髪の中ほどで裂けて穴が空いている、急に毛先だけ細くなっているというのも枝毛の一種です。
1-3 切れ毛との違い
髪のダメージには切れ毛というものもあります。枝毛が縦に裂けるのに対して、こちらは横に断裂されて不自然にちぎれた髪を言います。切れ毛もキューティクルの傷みや乾燥によって引き起こされます。どちらも髪が傷んでいる証拠ですので、しっかりケアすることが大切です。
>>ひどい切れ毛の原因はなに?おすすめの対策方法11選も伝授
1-4 枝毛ができやすい髪質
同じような生活をしていても枝毛ができやすい髪質とできにくい髪質があります。髪が細く柔らかい、いわゆる軟毛の髪は、もともとコルテックスの密度が低くキューティクルが薄いため、髪が裂けやすく枝毛ができやすい傾向にあります。
2 枝毛になる7つの原因
枝毛は髪がダメージを受けることによってできてしまいます。そのダメージを与える原因をピックアップしてみました。
2-1 ヘアカラーやパーマによるダメージ
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おしゃれ染めや白髪染めのヘアカラーやパーマに使う薬剤は、髪をコーティングしているキューティクルを剥がして、髪の内部に浸透することで着色したりウェーブを出したりしています。
これを頻繁に繰り返しているとキューティクルがボロボロになって水分を保つことができなくなり、枝毛になってしまいます。
2-2 髪の自然乾燥によるダメージ
お風呂上がりはタオルドライのみで自然乾燥させているという方も多いのではないでしょうか。実はこれも枝毛の原因となります。髪を濡れたままで放置しているとキューティクルが開いたままとなり、内部の水分がどんどん蒸発して乾燥するのです。
2-3 ドライヤーやヘアアイロンの熱によるダメージ
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ドライヤーやヘアアイロンはとても高温になっています。ドライヤーを髪に近い距離で使用したり、ヘアアイロンを長時間使用したりすると、その熱で髪が傷つき、キューティクルが剥がれてしまい、枝毛の原因になってしまいます。
2-4 ブラッシングなどの摩擦によるダメージ
髪が摩擦による刺激を受けると、キューティクルが傷つき剥がれてしまいます。結果、髪の水分が不足して枝毛になってしまいます。
乱暴なブラッシングを行ったり、摩擦を起こしやすいブラシを使っていると髪同士が摩擦を起こす原因になってしまいます。そのほかには、シャンプーやタオルドライにおいても、間違った方法で行うと摩擦の原因になるので注意しましょう。
2-5 紫外線によるダメージ
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肌だけでなく、髪も紫外線を浴びるとキューティクルの表面にある脂質が失われます。すると、キューティクル同士の結びつきが弱くなり、剥がれやすくなってしまいます。
2-6 シャンプーによるダメージ
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髪質によっては合わないシャンプーもあります。洗浄力が強いシャンプーは髪や頭皮への刺激が強く、ダメージを与えてしまいます。また、安価なシャンプーで保湿成分などが少ないものだと、髪のケアがしっかり行き届かず、ダメージへとつながってしまうことも考えられます。
2-7 栄養不足や睡眠不足による頭皮環境の悪化
偏った食事を続けて十分な栄養が髪に行き届かなくなると、健康な髪を作ることができなくなってしまいます。栄養の不足した髪は弱いので、枝毛ができやすくなります。
ほかにも、睡眠不足や過剰なストレスは血管を収縮させてしまいます。そうすると血流が悪くなり、血液によって運ばれる栄養が十分に運ばれなくなり、健康な髪が作られなくなることで枝毛が増えてしまうのです。
内面的な原因で頭皮環境を悪化させることは、全て枝毛につながっているのです。
3 枝毛予防のために実践したい8つのヘアケア
髪は生きている細胞ではありません。そのため、残念ながらできてしまった枝毛を修復することはできません。そのため、枝毛を新たに増やさないためにも、日々の予防が大切なのです。
3-1 質の良いシャンプーを選ぶ
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洗浄力が強いシャンプーだと、必要な皮脂まで洗い流してしまい、髪の乾燥にもつながってしまいます。そこで、洗浄力が優しいアミノ酸系シャンプーを選ぶことをおすすめします。
また、保湿成分などが豊富に含まれたシャンプーも髪を乾燥から防いでくれたり、開いたキューティクルを保護してくれるのでおすすめです。
*アミノ酸シャンプーについて詳しくは以下を参照ください。
>>アミノ酸シャンプーおすすめランキング18選!髪や頭皮に優しい人気商品
>>髪や頭皮に高価抜群!価格が安めの人気アミノ酸シャンプー5選
3-2 正しいシャンプー方法を行う
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シャンプーも力任せに行ってしまうと髪を傷めます。優しく洗うようにしましょう。
3-2-1 シャンプー前に髪をブラッシングする
シャンプー前にはブラッシングをして髪の絡まりをほぐしましょう。泡立ちが良くなるほか、付着したほこりや汚れをある程度落とすことができます。
3-2-2 シャワーで予洗い
シャンプーを使用する前に、38℃程度のぬるま湯で予洗いをしましょう。髪を濡らすだけでなく、頭皮をマッサージするようにして行うと毛穴の皮脂や汚れを浮かして洗いやすくなります。
3-2-3 泡で髪と頭皮を洗う
シャンプーは手のひらで十分に泡立ててから使いましょう。そうすることで、髪同士の摩擦を和らげることができます。また、このとき爪を立てて洗うと頭皮が傷つきますので、指の腹でマッサージをするように優しく洗いましょう。
3-2-4 しっかりとすすぐ
シャンプーの成分が髪や頭皮に残らないようにしっかりとすすぎましょう。泡を流すだけでなく、洗った時間の3倍程度を目安に丁寧にすすぐと良いでしょう。
3-3 トリートメントやオイルで保湿する
枝毛はキューティクルの剥がれ、乾燥によって引き起こされますので髪を補修するトリートメントを取り入れるのも良いでしょう。髪を補修するだけでなく、ドライヤーをかける前につけることで熱から髪を保護してくれますので、お風呂上がりに使用するアウトバストリートメントがよりおすすめです。
3-3-1 ミルボン / エルジューダエマルジョン+
バオバブエキスやアクアコラーゲンなどの保湿成分、CMADK(カルボキシメチルアラニルジスルフィドケラチン)の毛髪補修成分で髪の芯からうるおう、柔らかくふんわりした髪に整えてくれます。
販売価格:¥2,230(税込) ※2018年6月 Amazon調べ
内容量 :120g
3-3-2 ラサーナ / 海藻ヘアエッセンス
高ミネラル、高アミノ酸含有の海藻エキスでうるおいのあるしっとりとした髪に整えてくれます。美髪成分によりキューティクルを集中補修してくれるので、ダメージヘアもしっかりケアすることができます。
販売価格:¥2,350(税込) ※2018年6月 Amazon調べ
内容量 :75ml
3-3-3 ハホニコ / コラシルク 18ヒートインオイル
コラーゲン成分による保湿とシルク成分による補修で髪のダメージを集中的にケアします。16種類もの厳選された美髪成分を配合し、ツヤやコシ、ハリのある美しい髪に整えてくれます。
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内容量 :110ml
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3-4 正しいタオルドライを行う
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お風呂上がりのタオルドライは丁寧に行いましょう。ここでしっかりと水分を取り除いておくことでドライヤーをかける時間を短縮し、熱によって受けるダメージを抑えることができます。ゴシゴシと力任せに拭くと摩擦によって髪を傷めてしまいます。タオルで髪を包み込むようにし、髪の水分をタオルに移すイメージで揉み込むように優しく拭きましょう。
3-5 ドライヤーの使い方を見直す
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髪は濡れた状態で放置していると乾燥してしまい、枝毛につながります。ドライヤーは髪を傷めると思いがちですが、自然乾燥の方が危険です。髪を傷めない正しいドライヤー方法でしっかり乾かすようにしましょう。
3-5-1 根元から素早く乾かす
ドライヤーは熱しすぎに注意して手早く行うことが大切です。髪の内側から乾かすことで効率よく乾かすことができます。ドライヤーが近すぎると髪や頭皮にダメージを与えてしまうので、15~20cm程度離して左右に揺らしながらかけると良いでしょう。
3-5-2 冷風でクールダウン
8割程度乾いたら冷風に切り替えましょう。そうすることで、髪の熱しすぎを防ぐことができます。また、冷風で冷やすことでキューティクルを引き締める効果が期待できます。
3-6 ブラッシングの方法を見直す
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髪を整えるためのブラッシングは絡まったまま無理矢理梳かすと髪を傷つけてしまいます。丁寧に行うようにしましょう。目の粗いブラシで優しく絡まりをほぐし、毛先から徐々に梳かしていくとダメージを抑えて髪を整えることができます。
3-7 髪にも紫外線対策をする
枝毛を予防するには紫外線対策も欠かせません。長時間外で過ごす際には、帽子や日傘を使用する、UVカットできるスプレーを使用するなどしましょう。
>>紫外線から髪を守る!日焼け止めスプレーおすすめランキング12選
3-8 規則正しい生活習慣を心がける
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枝毛になりにくい健康な髪を作るために、日々の生活習慣から見直し、体の内面からケアすることも大切です。
3-8-1 食事の改善
バランスの良い食事でしっかり栄養を補給しましょう。健康な髪を作る上で、以下のような食材を積極的に摂るようにすると良いでしょう。
★たんぱく質:髪の約90%以上はケラチンというたんぱく質でできています。太く健康な髪を作るために肉や魚、卵、大豆、乳製品などを積極的に取り入れましょう。
★ミネラル:ケラチンはたんぱく質でできていますが生成するためにはミネラルが必要です。牡蠣や豚レバーに多く含まれる亜鉛、マグロやほうれん草、ひじきに多く含まれる鉄分、生姜や日本茶、シソに多く含まれるマンガンを意識して食事に取り入れましょう。
★ビタミン:豚肉やレバー、まぐろなどに多く含まれるビタミンB群やかぼちゃやサーモン、アーモンドなどに多く含まれるビタミンEは代謝の改善や血行促進に効果的です。各種ビタミンをバランス良く摂取するようにしましょう。
3-8-2 良質な睡眠
十分な睡眠時間を確保し、深く質の良い睡眠をとると交感神経が低下して緊張状態がほぐれるため血流が良くなります。すると、血液に乗って栄養が行き届くので健康な髪を作ることができます。
3-8-3 ストレス解消
ストレスが溜まると自律神経が乱れ、血流も悪くなってしまいます。体をしっかり休めることも大切ですし、適度な運動や趣味など心身をリフレッシュする時間を持つことも良いでしょう。
4 できてしまった枝毛処の処理方法
できてしまった枝毛はどうしたら良いのでしょうか?興味本位で枝毛を裂いたことがある方もいるのではないでしょうか。裂くというのは髪を傷めてしまうので行わないようにしましょう。また、放置してしまうことや枝毛になった髪を抜くことも症状を悪化させたり、毛根を傷めたりするのでおすすめできません。できてしまった枝毛はカットするようにしましょう。
4-1 枝毛が少ない場合は自分でカット
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4-1-1 髪用のはさみを使用する
自分でカットする時には、まずは道具の準備です。はさみの切れ味が悪いと毛先がバサバサになり、その断面からまた枝毛になってしまいます。髪用のはさみを使用するようにしましょう。専用のものがない場合には、切れ味が良いはさみを選ぶようにしましょう。
4-1-2 十分な長さをカットする
枝毛は裂けた部分だけでなく、さらに上部まで傷んでいます。毛先だけをカットしてもすぐにまた裂けてしまうので、毛先から3~5cmほど上部を切るようにしましょう。
4-1-3 断面はまっすぐ
カットする時には、斜めに切ってはいけません。断面が大きくなるとその部分が避けやすくなってしまいます。髪に対してまっすぐ垂直にはさみを入れるようにしましょう。
4-2 枝毛が多い場合は美容室でカットしてもらう
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自分でカットをするのが難しい場合や枝毛の量が多い時には、美容室でカットしてもらいましょう。髪が長くなると枝毛もできやすくなります。伸ばしている途中という場合でも定期的に美容室に行き、毛先をカットしてもらうと枝毛予防にもなります。
5 まとめ
ダメージヘアの代名詞のような枝毛。ケアの行き届いていない残念な髪という印象ですし、髪もまとまりにくく、良いことはありません。女性にとってできることならなくしたいこの枝毛は日頃のヘアケアを丁寧に行うこと、健康的な生活を送ることで予防することができます。今回ご紹介したことを実践してダメージのない美しい髪を手に入れましょう。