
お気に入りの色に染めたのに、数日で退色してしまい全然違う色になってしまったということはありませんか?カラーリングをした色を長持ちさせるには、ケアをしっかり行うことが大切です。そのためにまずは、毎日のシャンプーを見直すのがおすすめです。今回は、ヘアカラーを長持ちさせるおすすめのシャンプーをご紹介します。さらに退色を防ぐヘアケア方法もお教えするので参考にしてみてください。
Contents
1 ヘアカラーの仕組み
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ヘアカラーの色はなぜ落ちてしまうのでしょうか。それを知るために、まずはヘアカラーの仕組みを理解しましょう。
一般的にヘアカラーは1剤・2剤という2種類の薬剤で構成されています。1剤の成分は酸化染料とアルカリ剤、2剤の成分は酸化剤です。この2つを混ぜることで、酸化染料が発色し、髪が染まります。具体的には、1剤の中のアルカリ剤がキューティクルを開き、薬剤を髪の内部へ浸透させます。次に、アルカリ剤によって2剤の過酸化水素水が分解され、酸素を発生させます。発生した酸素がメラニン色素を分解、脱色し、染料を発色させるのです。なお、おしゃれ染めも白髪染めも基本的には同じ仕組みで髪を染めていきます。
2 ヘアカラーが色落ちする原因
ヘアカラーは髪色を変えることができますが、それは永久的なものではなく、染めてから徐々に色が落ちていきます。ではなぜ、このように退色してしまうのでしょうか。
2-1 キューティクルへのダメージ
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ヘアカラーはアルカリ剤で無理にキューティクルを開いて髪の内部に染料を入れますが、これは髪に非常に大きなダメージを与えます。一度開いたキューティクルは簡単には元に戻らず、ケアをしないと開いたままの状態になってしまうので、せっかく入れた染料も徐々に流れ出てしまいます。
また、染める際のダメージだけでなく、紫外線や摩擦、乾燥などさまざまな要因でもキューティクルはダメージを受けてしまいます。
2-2 熱ダメージ
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ドライヤーやヘアアイロンなどの熱も退色の原因となります。髪に熱を長時間当てることで、髪はダメージを受け、キューティクルを傷つけることになります。また、ヘアアイロンを180℃以上の高温で使用すると、色素が壊れて退色したり、変色したりするので注意しましょう。
2-3 髪を自然乾燥させる
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ドライヤーの熱でダメージを受けるからと、タオルドライのみで髪を自然乾燥させていませんか?髪は濡れている時、表面を守っているキューティクルが開いている状態です。そのため、髪を乾かさずに放置していると内部の色素はどんどん流れ出てしまいます。
2-4 洗浄力の強いシャンプー
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シャンプーは髪に付着したほこりや汗、頭皮の汚れなどを洗い流してくれ、髪を清潔に保つためには欠かせません。しかし、髪が濡れるだけでもわずかながら色は落ちます。さらに、洗浄力の強いシャンプーで洗うことで、より多くの染料も洗い流してしまい、退色してしまうのです。
3 ヘアカラーを長持ちさせるシャンプーの選び方
ヘアカラーの色を長持ちさせるためには、まずシャンプーを見直しましょう。毎日使うものだからこそ髪への影響が大きいのです。退色防止のためにどのような商品を選べば良いのか、そのポイントをご紹介します。
3-1 カラーケアシャンプーを選ぶ
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ヘアカラーの色持ちを良くするのに特化したシャンプーがあります。それがカラーケアシャンプーです。染めた色をできるだけ落ちないように守りながら髪を洗うことができます。アルカリ除去効果があるものもあり、カラー剤によってアルカリ性に傾いた髪を通常の弱酸性に整える効果もあります。ヘアカラーをした直後から1週間は特に退色しやすいため、カラーケアシャンプーを使用するのがおすすめです。
3-2 洗浄力がやさしいものを選ぶ
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洗浄力が強いシャンプーは、皮脂や汚れだけでなく髪を染めている染料まで洗い流してしまいます。ラウレス硫酸ナトリウムやラウリル硫酸ナトリウムといった洗浄成分が配合されている硫酸系シャンプーは特に洗浄力が強いので使用は避けた方が良いでしょう。
おすすめは、洗浄力がマイルドなアミノ酸シャンプーです。髪を作っている成分と同じアミノ酸系の洗浄成分が配合されているので髪や頭皮への刺激が少ないです。良質なアミノ酸シャンプーは、「ココイル○○」や「○○ベタイン」などが成分表示の上位に記載されているので、購入する際にはパッケージをしっかり確認しましょう。
3-3 ダメージ補修成分が配合されているものを選ぶ
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ダメージを受けてキューティクルが剥がれている髪や内部の水分や栄養がなくスカスカな髪は、せっかく浸透させた染料が流れ出やすいです。ヘアカラーをした髪は薬剤によって傷ついているので、ダメージ補修成分が配合されているシャンプーを選んでしっかりケアをしましょう。加水分解ケラチンや加水分解シルク、加水分解コンキオリン、シスチン、グリシン、チロシンなどのアミノ酸成分が配合されているものを選ぶと良いでしょう。
3-4 保湿成分が配合されているものを選ぶ
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髪の乾燥を防ぐことも退色防止には欠かせません。保湿をしっかり行い、髪の水分や内部の成分が流れ出るのを防ぎましょう。主な保湿成分にはグリセリン、セラミドNP、コラーゲン、加水分解ヒアルロン酸、加水分解ケラチンなどがあります。また、アルガンオイルやホホバオイルなどの天然オイルも保湿効果が高いです。これらが配合されているかを成分表示で確認しましょう。
4 ヘアカラーを長持ちさせるシャンプーおすすめ10選
ここからは、ヘアカラー後の髪をケアして色持ちを良くするおすすめのシャンプーをご紹介します。
4-1 カラーケアシャンプー5選
まずは、ヘアカラー後の髪専用のカラーケアシャンプーのおすすめアイテムをご紹介します。
4-1-1 スロウ / シャンプー
写真左:モイストタイプ 右:エアリータイプ
カラー褐色の要因である洗浄効果に着目し、染料の流出を防ぐとともにダメージをケアします。うるおいのあるやわらかな仕上がりのモイストタイプと、軽い質感でまとまりのある仕上がりのエアリータイプの2種類があります。
販売価格:¥3,080/¥4,950/¥7,260(税込)
内容量 :300mL/600mL/1000mL
※編集部調べ
4-1-2 ホーユー プロフェッショナル / プロマスター カラーケアシリーズ
ヘアカラーによって起こるダメージの補修に特化したケアブランドで、髪を内部からしっかりと補修することで、カラー後のツヤや色を保ちやすい状態に導きます。
個々の髪質変化に寄り添った4つのラインを展開しています。
・さらさらで指通りの良い髪へ導く「スタイリッシュ」
・うるおいのあるまとまった髪へ導く「リッチ」
・なめらかで柔らかな髪へ導く「スウィーティア」
・くせを抑えて扱いやすい髪へ導く「カーミー」
販売価格:¥1,320/¥2,860(税込)
内容量 :250mL/600mL
※編集部調べ
4-1-3 ナンバースリー / プロアクション フォーシー シャンプー
ヘアカラーをした髪向けの集中ケアシャンプーです。汚れとともに残留するアルカリなどを取り去り、髪のpHを健康な状態に戻すことで褪色を遅らせます。また、クレアチンが髪の損傷部分に入り込んでカラーの定着を促し、きれいな髪色をキープすることができます。
販売価格:¥657/¥2,240(税込)
内容量 :170mL/1000mL
※編集部調べ
4-1-4 アライブ / カラーケアシャンプー
天然アミノ酸系を主剤としたノンシリコンシャンプーです。キメの細かい泡がやさしく汚れを洗い流し、シアバターなどの補修成分でカラーでダメージを受けたパサついた髪を毛先までケアします。ベビー用品にも多く使用される低刺激のベタイン系界面活性剤で、しっとりマイルドに洗い上げます。
販売価格:¥1,940(税込)
内容量 :500mL
※編集部調べ
4-1-5 プリオール / カラーケアシャンプー
ヘアカラーの色素と髪本来のメラニン色素両方の流出を防止し、色あせのない美しい髪色を持続させるシャンプーです。ハリ、コシアップ処方で根元からふんわりした髪に整え、洗い上がりも艶やかです。
販売価格:¥1,078(税込)
内容量 :400mL
※編集部調べ
4-2 アミノ酸シャンプー5選
ヘアカラー後だけでなく、普段から使える洗浄力がやさしいアミノ酸シャンプーのおすすめアイテムをご紹介します。
4-2-1 さくらの森 / ハーブガーデン シャンプー
植物由来の髪に良い成分のみで作られたアミノ酸シャンプーです。7種類のオーガニックハーブを配合し、ハリやコシのある美しい髪に整えます。アミノ酸シャンプーの中でも泡立ちが良く、しっかり頭皮を洗うことができるので、頭皮と髪にダメージを与えることなく皮脂や汚れを落とすことができます。
販売価格:¥4,400(税込)
内容量 :300mL
※編集部調べ
4-2-2 爽快柑 / 薬用アミノ酸シャンプー
94.7%以上の天然由来成分で作られた薬用アミノ酸シャンプーです。15種類のアミノ酸にサクラ葉エキス、海藻エキスなどの19種類の保湿成分を配合。根元から立ち上がる自然なハリとコシ、ボリュームアップを実現します。トリートメントを使わなくても、指通りが良く、リッチな洗い上がりを実感することができます。石油系洗浄成分、シリコン、合成香料、着色料、鉱物油が全て無添加なので、肌にもやさしいシャンプーです。
販売価格:¥3,300(税込)
内容量 :500mL
※編集部調べ
4-2-3 凜恋 / シャンプー ローズ&ツバキ
贅沢に配合した10種の国産植物由来成分と、アコヤ貝の真珠層から抽出した真珠エキス(加水分解コンキオリン)を配合。ダメージやパサつきにアプローチし、うるおいとツヤを与え、広がる髪をしっとりまとまりのある髪に整えます。サルフェート(硫酸塩)、鉱物油、シリコン、パラベン、石油系界面活性剤、合成香料、合成着色料、動物性原料が無添加なので、低刺激で髪や肌にやさしいシャンプーです。
販売価格:¥2,035(税込)
内容量 :520mL
※編集部調べ
4-2-4 ボタニスト / ボタニカルシャンプー モイスト
髪と地肌にやさしい天然由来成分を90%以上配合したアミノ酸シャンプーです。弱酸性のせっけん成分を使用することで、乾燥や刺激から肌を守るための肌のバリア機能を保持したまま地肌を整えます。セラミド2とダイズ由来脂質、加水分解ヒアルロン酸も配合していて、髪の弾力とツヤに必要な水分を保つ力を高めます。
販売価格:¥1,540(税込)
内容量 :490mL
※編集部調べ
4-2-5 ディアボーテ / ヒマワリ オイルインシャンプー
1,000円以下で購入できるアミノ酸シャンプーです。髪の脂質と水分のバランスを整えて、うねりやパサつきを防ぎます。ヒマワリ芽発酵エキスを含むプレミアムヒマワリオイルEX配合により、しっとりまとまりやすい髪へと導きます。
販売価格:¥860(税込)
内容量 :500mL
※編集部調べ
5 ヘアカラーを長持ちさせるシャンプーの方法
どんなに良いシャンプーを選んでも、誤った使い方をしているとその効果を十分に得ることはできません。ただなんとなく洗うのではなく、髪をケアすることを意識して洗うようにしましょう。ここではそのポイントをご紹介します。
5-1 ヘアカラー当日のシャンプーは控える
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ヘアカラーをした直後の髪は色が抜けやすい状態です。色が髪に定着するまでには最低24時間は必要です。そのため、髪を染めた当日はシャンプーをせず、翌日に洗うようにしましょう。どうしても当日に髪を洗いたい場合は、38℃以下のぬるま湯ですすぐ程度にしましょう。
5-2 シャンプー前にブラッシングをする
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シャンプー前にはブラッシングを行いましょう。そうすることで、髪の絡まりをほぐすとともに付着したほこりや汚れを落とすことができます。シャンプーをする時の泡立ちも良くなり、髪へのダメージを軽減することにもつながります。絡まっている髪を無理に梳かしたり、力任せに行ったりすると髪や頭皮を傷めるので、やさしくブラッシングしましょう。
5-3 予洗いをする
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シャンプー前には、髪と頭皮をお湯ですすぐ予洗いを行います。ただ髪を濡らすのではなく、頭皮をマッサージするように行うことで毛穴が開き、汚れをしっかり浮かせることができます。熱いお湯だと頭皮を刺激し、トラブルの原因になるので、38℃程度のぬるま湯で行いましょう。
5-4 シャンプーをしっかり泡立てる
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シャンプーを手にとったら、しっかり泡立てましょう。シャンプーをそのまま髪と頭皮に乗せて泡立てると髪同士が摩擦してダメージになってしまいます。泡にしてから洗うことで、皮脂や汚れを吸着させながら洗うこともできるので、しっかり泡立てるようにしましょう。
5-5 やさしく洗う
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髪を洗う時はやさしく行うことが大切です。爪を立てて洗うと頭皮を傷つけてしまうので、指の腹を使ってやさしく洗いましょう。髪を洗うというよりは頭皮をマッサージするように洗うことを意識しましょう。
5-6 しっかりとすすぐ
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軽く泡を流しただけでは、目に見えない成分が髪や頭皮に残ってしまい、髪への刺激や毛穴詰まりの原因にもなってしまいます。3~5分程度の時間をかけて、頭皮から丁寧にすすぎましょう。予洗い同様、お湯の温度は38℃程度のぬるま湯ですすぐのがおすすめです。
5-7 やさしくタオルドライをする
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髪を洗うだけではなく、乾かす工程も重要です。髪は濡れた状態で放置していると、表面の水分が蒸発する際に内部の水分もどんどん出ていき、乾燥してしまいます。また、雑菌が増えて頭皮環境を悪化させてしまいます。お風呂上がり、まずはタオルを使って余分な水分を拭き取りましょう。ゴシゴシと力任せに拭いてしまうと髪同士が摩擦を起こし、傷ついてしまいます。髪を揉み込むようにやさしく拭きましょう。
5-8 ドライヤーを正しく使う
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タオルドライをした後はドライヤーを使ってしっかり髪を乾かしましょう。髪の根元→内側→外側→毛先の順に風を当てることで効率良く早く乾かすことができます。また、ドライヤーが髪に近すぎると髪や頭皮が熱くなりすぎてダメージを与えてしまいます。約15~20cm程度離して左右に揺らしながら風を当てましょう。
6 その他ヘアカラーを長持ちさせるためにできること
シャンプーを見直す以外にも、ヘアカラーを長持ちさせるためにできることはあります。きれいな色を長く楽しむためにこれらの点も意識しましょう。
6-1 染める色選び
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ヘアカラーには退色しやすい色と退色しにくい色があります。染める色を選ぶ際には、長持ちするカラーを選ぶのもひとつです。
6-1-1 退色しやすい色
ベースにブルーが入っているアッシュカラーやグリーン系のマットカラーなどの寒色系は、色素の分子が大きく髪内部に染料が浸透しにくいので、色落ちしやすいです。また、赤やピンクなどのビビットなカラーも色が抜けやすいです。こういった色に染めたい場合には、退色してしまうことを前提に少し暗めのトーンで染めるのもひとつの方法です。
6-1-2 退色しにくい色
色落ちしにくいカラーはブラウンやオレンジなどの暖色系です。色素の分子が小さく、髪の奥まで染料が浸透するので、発色に時間はかかりますがしっかりと定着してくれます。また、色味が暗いほど色持ちは良くなります。退色を避けたい方は暖色系の色味を選択すると良いでしょう。
6-2 洗い流さないトリートメントを使う
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シャンプーだけでなく、トリートメントを使って髪をケアすることもヘアカラーを長持ちさせるために有効です。洗い流さないトリートメントは外的刺激から髪をコーティングしてくれる効果があり、ドライヤーなどの熱ダメージや紫外線、乾燥からも髪を守ってくれるので、退色につながるダメージを軽減させることができます。
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6-3 紫外線対策をする
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紫外線をたくさん浴びるとキューティクルが剥がれる原因となります。また、紫外線はメラニン色素を破壊するので、色が落ちやすくなります。ヘアカラーを長持ちさせるためには、日焼け止めなどで肌を保護するように髪にも紫外線対策を行いましょう。
長時間の外出時には日傘をさしたり、帽子を被ったりしましょう。また、髪に使えるスプレータイプの日焼け止めもあるので、日差しの強い日には使うようにしましょう。
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6-4 ヘアアイロンやコテの使い方に注意する
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熱は退色の原因となります。ヘアアイロンやコテを使う場合には、160~180℃に設定し、一箇所に3秒以上当てないことをおすすめします。また、同じ箇所に何度も当てるのも避けましょう。
6-5 スタイリング剤の使用を控える
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ヘアワックスやスプレーなどのスタイリング剤は落ちにくいので、どうしてもシャンプーの時間や回数が増えてしまいます。クリームやミルクタイプといった髪に残りにくいものやスタイリング剤としても使えるトリートメントを使うなどしましょう。
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7 まとめ
好きな髪色に染めることで見た目はもちろん、気分も変えることができるヘアカラー。せっかくお気に入りの色に染めるのであれば、その色を長くキープさせたいですよね。そのために重要なのが毎日のシャンプーです。ヘアカラーキープに特化したものや髪にやさしいシャンプーを使って、一日でも長くヘアカラーを楽しみましょう。