
シャンプーをしているときに手についた毛や起床時に枕についた毛などを見て、抜け毛の多さに驚いたことはありませんか?
抜け毛の多さが気になっている方や髪のボリュームがなくなってきたなと感じる方は、今日から抜け毛対策を行うことをおすすめします。
まず原因を知り、それに合った対策を行うことで抜け毛を改善することができます。今すぐ簡単にできるものばかりですので是非試してみてください。
1 1日に抜ける髪の毛の量は何本?
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一般的な女性が1日に抜ける髪の毛の平均量は約100本と言われています。
100本と聞くと多いなと感じるかもしれませんが、成人した日本人の髪の毛の平均本数は約10万本あり、日々生え変わりも行われているため、心配する必要はありません。
2 あなたの抜け毛は通常の抜け毛?危険な抜け毛?
1日に約100本程度の抜け毛は心配しなくても良いとお伝えしましたが、それは通常の抜け毛の場合。
実は抜け毛には、心配しなくても良い通常の抜け毛と対策をすべき危険な抜け毛の2種類が存在します。
それぞれどういった抜け毛なのか、またその原因も見ていきましょう。
2-1 髪が抜ける流れ
通常の抜け毛と危険な抜け毛について詳しく見ていく前に、まずは髪が抜ける流れについて知っておきましょう。
毛髪にはヘアサイクル(毛周期)というものがあり、通常は以下のようなサイクルになっています。
成長期(約4~6年)⇒ 退行期(約2~3週間)⇒ 休止期(約3ヶ月)
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休止期が終わると自然に髪が抜け、その後新しい髪が生えてきます。
2-2 通常の抜け毛
通常の抜け毛は、このヘアサイクルが正常に行われて抜ける毛のことです。
毛根が白く、また毛根がふっくらとしていて綿棒のような形をしていることから、「棍棒毛(こんぼうもう)」と呼ばれます。
抜けた毛がこの棍棒毛であれば、正常なヘアサイクルによって抜けたものなので問題はありません。
2-2-1 シャンプー時は特に髪の毛が抜けやすい
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自然に髪が抜けるタイミングには睡眠中やブラッシングなどさまざまありますが、そのなかでもシャンプー時は特に髪の毛が抜けやすいです。
それは、シャンプーをすることで髪や頭皮に刺激が加わるためです。
しかし、正しい方法でシャンプーをしていれば良いのですが、間違った方法で力強くシャンプーをしてしまうと、必要以上に抜け毛を増やしてしまうことにつながります。特に髪の長い方は髪同士が絡まりやすく、抜けやすい状態になってしまいます。
後の章で抜け毛を減らす正しいシャンプー方法もお教えしますので是非実践してみてください。
2-3 危険な抜け毛
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次に危険な抜け毛について説明していきます。
危険な抜け毛は、ヘアサイクルの途中で抜けた毛のことです。
毛根の色が黒く、形が整っていなかったり、毛自体が細く、短いのが特徴です。
これらの特徴に当てはまる抜け毛は、自然な抜け毛ではないため、薄毛のサインと言えます。
3 危険な抜け毛が発生する原因とは
では、危険な抜け毛が発生してしまう原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
3-1 ホルモンバランスの乱れ
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女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」は健やかな髪の成長にかかせないホルモンで、そのバランスが乱れたり分泌量が減ってくると髪が痩せ、抜け毛が増えてしまいます。
このエストロゲンは歳を重ねていくにつれ、分泌量が減少していきます。
また、出産後もホルモンバランスが乱れやすく、妊娠中に減少していたエストロゲンが出産が終わるとともにまた元の分泌量に戻ろうとします。
このとき、急激にエストロゲンが増加するため、ホルモンバランスが乱れ、抜け毛につながってしまうのです。出産後に抜け毛を経験する方が多いのはそのためです。
3-2 生活習慣の乱れ
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生活習慣の乱れには、以下のようなことが挙げられます。
・乱れた食生活
・睡眠不足、質の悪い睡眠
・過度なダイエット
・アルコールの過剰摂取
・喫煙
・運動不足
食事などから摂取した栄養は血液を通って体中に行き渡っていて、その中でも頭皮や髪へ栄養が届くのは一番最後です。
このような乱れた生活習慣を続けていると、血行が悪くなり、頭皮や髪まで栄養が行き渡らなくなってしまいます。その結果、ヘアサイクルが乱れ、抜け毛が発生します。
3-3 ストレス
強いストレスを感じると血管が収縮してしまい、血行が悪くなります。
また、ホルモンバランスや自律神経のバランスまでも崩してしまうため、注意が必要です。
3-4 間違ったヘアケア
正しい方法でシャンプーができていないなど、間違ったヘアケアを続けていると頭皮や髪にダメージを与えてしまいます。
また、カラーやパーマを繰り返すこともダメージを与える原因に。ダメージが蓄積することでヘアサイクルが乱れ、抜け毛につながってしまいます。
3-5 病気
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抜け毛が発生する原因のひとつには「病気」もあります。
抜け毛の病気と聞くと男性のイメージが強いかもしれませんが、最近では女性の患者も増加しているのです。
女性特有または女性にも多い5つの抜け毛の病気の症状と原因を以下にまとめました。
「自分に当てはまるかも…?」と思った場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
3-5-1 びまん性脱毛症
びまん性脱毛症は、妊娠・出産や経口避妊薬(ピル)、加齢、無理なダイエット、ストレス、食生活の乱れ、間違ったヘアケアなどといったさまざまな理由で起こる脱毛症です。
症状としては、部分的ではなく、毛髪全体が薄くなるのが特徴です。
3-5-2 慢性休止期脱毛症
慢性休止期脱毛症は、外的処置などによる物理的なダメージや無理なダイエット、ストレス、貧血、加齢などによって起こる脱毛症です。
症状としては、全体的に髪の量が減り、特に頭頂部や側頭部の髪が薄くなるのが特徴です。
3-5-3 FGA(女性型脱毛症)
FGAとは「女性型脱毛症」とも呼ばれ、妊娠・出産などによるホルモンバランスの乱れや無理なダイエット、ストレス、貧血といった誰にでも起こる可能性のある脱毛症です。
症状としては、髪が全体的に細く、薄くなるのが特徴です。また、痩せ型の人に多いとも言われています。
また、男性の抜け毛はAGA(男性型脱毛症)と呼ばれています。こちらはCMなどでも聞いたことのある方が多いのではないでしょうか?
3-5-4 牽引性(けんいんせい)脱毛症
牽引性脱毛症は女性に多く、ポニーテールなどの髪をまとめる髪型を長く続け、それにより髪に強いストレスを与えてしまって起こる脱毛症です。
症状としては、前髪の生え際や分け目の髪が徐々に薄くなっていくのが特徴です。
3-5-5 円形脱毛症
円形脱毛症は、精神的なストレスや自己免疫の低下、ホルモンバランスの乱れなどによって起こる脱毛症です。
症状としては、突然円形状に髪が抜けてしまうことが特徴で、かゆみや痛みなどは一切ありません。
4 今すぐできる抜け毛対策方法7つ
対策を行うことで抜け毛は改善することができます。簡単にできるものばかりですので是非試してみてください。
4-1 生活習慣を見直し、改善する
乱れた生活習慣を見直し、改善することで血行が良くなり、頭皮や髪へ栄養が十分に行き渡るようになります。
また、ホルモンバランスの乱れの改善にもつながり、ヘアサイクルが整っていきます。
4-1-1 食生活を見直す
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基本となるのは「バランスの良い食事」をとることです。
特に健やかな髪の維持に必要不可欠なたんぱく質やビタミンなどを意識して摂取するようにしましょう。
また、糖質や脂質の過剰摂取は頭皮の皮脂分泌量を増加させ、悪い状態を作ってしまうため、適度な量を食べるようにしましょう。
アルコールも適量に止め、休肝日を設けるなどして量を調整することをおすすめします。
▶ 関連記事:美髪に必要な栄養素6つとおすすめの食べ物12品で薄毛&抜け毛対策!
4-1-2 睡眠を見直す
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成長ホルモンが活発に分泌される夜22時から翌2時は、健やかな髪を育てるのに欠かせない成長ホルモンが多く分泌される時間帯です。この時間帯に睡眠をとることで抜け毛対策のみならず、肌や免疫力、ホルモンバランスも整えることができます。
また、良質な睡眠のために、就寝前にはパソコンや携帯電話の画面を見ない、最後の食事から3時間以上空ける、部屋の電気を消す、ストレッチをするといったことも効果的ですので、意識して行動してみましょう。
▶ 関連記事:健康な髪を手に入れる“良質な睡眠”とは
4-1-3 運動不足を解消する
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適度な運動を行うことで血液を循環させることができ、血行が良くなります。
ストレッチやウォーキングなどの軽めの運動で十分なので、日頃から体を動かすように意識してみましょう。
4-2 ストレスを溜め込まない
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ストレスを解消することで、悪くなった血行を改善することができます。
ストレスを受けないようにするのは難しいので、溜め込まずにすぐに発散するように心掛けましょう。
4-3 ヘアケア&頭皮ケアの方法を見直す
抜け毛の改善にはヘアケアや頭皮ケアの方法を見直すことも大切です。
間違ったヘアケアを続けることのないよう、これからご紹介する対策方法を意識して実践してみましょう。
4-3-1 正しいシャンプー方法
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正しい方法でシャンプーができていないと、頭皮や髪に汚れが溜まったままになってしまったり、ダメージの蓄積により、抜け毛や薄毛をはじめとするさまざまな頭皮トラブルを引き起こしてしまう場合があります。
正しいシャンプー方法を以下にまとめましたので、今までの自分のシャンプー方法を見直し、実践してみてください。
①髪を濡らす前にブラッシングをする。
②約38℃のぬるま湯で3分予洗いをする。
③シャンプーを手のひらにとり、泡立てる。
④爪を立てずに指の腹を使って洗う。
⑤3~5分ほどかけてしっかり泡をすすぐ。
▶ 正しいシャンプー方法を美容師さんに取材した記事はこちら>> 現役美容師も自宅で実践!正しいシャンプーの方法とは?
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また、お風呂上がりにはタオルドライで髪の水分をふき取ってから、なるべく早くドライヤーで乾かすことを意識しましょう。
頭皮や髪を濡れたまま放置してしまうと、雑菌が繁殖してしまい、頭皮環境の悪化につながります。
3-3-2 シャンプー自体を変える
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シャンプーには、高級アルコール系・石鹸系・アミノ酸系の3種類があり、それぞれ洗浄力の強さが異なります。
抜け毛を改善したいという方は、洗浄力が弱めな「アミノ酸系シャンプー」の使用をおすすめします。
洗浄力が強いシャンプーだと、健康な頭皮を維持するために必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮が乾燥してトラブルの原因になってしまうからです。
アミノ酸系シャンプーは、必要な皮脂を残しながら余計な汚れだけを洗い流すので頭皮が乾燥するのを避けることができます。
▶ 関連記事: シャンプーの種類を徹底比較!特徴を知って髪の悩みに合うものを選ぼう!
4-3-3 おすすめしたい頭皮ケア
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抜け毛を改善したいという方には頭皮マッサージの実施をおすすめします。
頭皮マッサージを行うことで頭皮の血行が良くなります。
それにより栄養がしっかり行き渡り、ハリ・コシのある健康的な髪が生えてくるようになるので抜け毛対策に効果的です。
▶ 簡単にできる頭皮マッサージの方法を美容師さんに取材した記事はこちら>> 頭皮マッサージは自宅で出来る!美容師が教える簡単なやり方やコツまとめ
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また、頭皮美容液や育毛剤の使用もおすすめです。
頭皮美容液には保湿をして頭皮環境を整える効果があります。
主に、ローションタイプ、オイルタイプ、スプレータイプの3つがあるので自分の頭皮の状態や季節・天気などによって使い分けることをおすすめします。
▶ 関連記事: 必読!頭の美容液、頭皮エッセンスの重要性に迫る
育毛剤は美容液同様に頭皮環境を整える効果はもちろん、育毛に効果がある成分も多く配合されています。
「育毛剤を使うのには抵抗がある」という方も多いかもしれませんが、育毛剤も頭皮美容液のひとつ。抜け毛の改善を目指すために、一度試してみてはいかがでしょうか?
4-4 それでも改善しない場合は早めに病院へ
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これまでご紹介してきた方法を実践しても抜け毛が減らない場合は、病気が原因となっている可能性も。
その場合は早めの対処が必要になるため、皮膚科や薄毛専門の病院を受診しましょう。
5 まとめ
まずはあなたの抜け毛が通常の抜け毛なのか、危険な抜け毛なのかを見極めることが大切です。
危険な抜け毛の可能性が高い場合は、1日でも早く対策を行ってください。
抜け毛対策は頭皮や髪だけでなく、身体全体に嬉しい効果をもたらすこともあるので、予防や維持として今回ご紹介したものを取り入れるのもおすすめです。