毎日洗っているのに、なぜかかゆい頭皮。理由がわからず、お困りではないですか。そのままにしておくと、頭皮環境の悪化から、薄毛にもなりかねません。ぜひ、この記事を読んで、ご自身の頭皮のかゆみの原因を探り、治していきましょう。
Contents
1 頭皮がかゆい!考えられる原因5選
頭皮がかゆい原因は様々ありますが、特に多い原因は、「乾燥」。次に、「常在菌の増殖」です。頭皮の乾燥は、比較的軽い症状のものが多く、改善もできますので、まずは頭皮のかゆみの原因を探っていきましょう。
1-1 誤ったシャンプー方法による乾燥
<症状>
頭皮のかゆみ、フケ、かさつき
シャンプーをする際、爪が当たって傷をつけていませんか?細かい傷ができると、かゆみの原因になります。
●爪を立ててごしごし洗う
●ちょっと熱めのお湯で洗う
●シャンプー剤を頭皮で泡立てる
当てはまる方は、シャンプー方法を誤っています。
傷をつけたり、洗い過ぎたりすることにより頭皮は乾燥します。
1-2 シャンプーの洗浄剤が頭皮に合わず乾燥
<症状>
頭皮のかゆみ、フケ、かさつき
お使いになっているシャンプーの洗浄成分はご存知ですか?洗浄力が自分の肌や頭皮、皮脂量と合っていないものをお使いではございませんか?
シャンプーの洗浄成分の種類には、下記の3点があります。
洗浄成分 | 洗浄力 | 代表的な成分 | 特徴 |
石油系 | 強い | ラウリル硫酸Na/ラウレス硫酸Na | 安価で泡立ちがいい。頭皮の乾燥を招く場合も。 |
石鹸系 | 強い | カリ石ケン素地/ラウレス-3酢酸Na | 環境に優しい。アルカリ性で石鹸カスが残る場合も。 |
アミノ酸系 | 弱い | ココイルグルタミン酸TEA/ココイルアラニンTEA | 頭皮への刺激が弱く、洗浄成分が髪に浸透。爽快感が少ない。 |
石油系シャンプーは洗浄能力が高いため、乾燥しやすくなります。
石鹸系シャンプーは石鹸カスが頭皮に残り、人によってはかゆみの原因になります。
アミノ酸シャンプーは洗浄力は程良いですが、強い整髪剤を付けている場合は2度洗いをする必要があります。
ドラッグストアで販売しているシャンプーは石油系のものが多いです。
30代になると、皮脂の分泌量も減っていきます。ご自身に合った洗浄力のシャンプーを使いましょう。
1-3 皮膚常在菌のバランス変化によるかゆみ
<症状>
頭皮のかゆみ、フケ、かさつき、べたつき
1-3-1 皮膚常在菌とは
●表皮ブドウ球菌
●黄色ブドウ球菌
●アクネ桿菌(かんきん)
など、200種類以上の菌があります。
皮膚常在菌は常に皮膚上に存在し、バリア機能を持っています。1センチ平方メートルあたり、10万個も存在するといわれています。
1-3-2 バランス変化の原因
シャンプーでの洗浄のし過ぎや、抗生物質の服用でバランスは簡単に崩れます。常在菌が増えると、死骸やフンが増えて汚れた頭皮環境になり、フケやかゆみが発生します。また、減ってしまうと頭皮の汚れが分解されず、臭いが発生したり、余分な皮脂が回り、髪がべたつきやすくなり、かゆみも出てしまいます。
1-4 ストレスによる頭皮のかゆみ
<症状>
頭皮のかゆみ、フケ、べたつき
ストレスが原因の場合、頭皮がべたつくことが多くあります。人はストレスが溜まると緊張状態となり、汗をかきやすくなります。そのため、頭皮の毛穴から汗と一緒に皮脂が過剰に分泌され、頭皮のべたつきやかゆみへとつながります。
1-5 病気が原因の頭皮のかゆみ
下記のような病気が原因で頭皮がかゆい場合があります。気になる方は、皮膚科へ行き、治療してもらいましょう。
1-5-1 脂漏性湿疹
<症状>
頭皮のかゆみ、フケ、赤みが出る
頭皮の皮脂が過剰に分泌されることで起こります。実は頭皮だけでなく、顔などの皮膚にも出来ることがあります。かゆみは少ないのですが、放っておくと抜け毛が増えます。症状が長く続くと頭皮の臭いも気になってきます。
1-5-2 乾癬(かんせん)
<症状>
頭皮のかゆみ、フケ、赤みが出る
慢性の皮膚疾患で、強いかゆみが発生します。症状の改善には時間がかかるため、感染が疑われる場合は早めに病院に行きましょう。実はこの疾患、原因がはっきりとは解明されていません。国内の患者数は10万人(1000人に1人)以上といわれています。
1-5-3 アタマジラミ
<症状>
頭皮のかゆみ、フケ、赤みが出る、虫や卵の付着
頭に寄生する虫です。アタマジラミに感染すると、強いかゆみがあります。清潔でない頭皮環境を好み、小さい子供が学校で移り、家族みんなで発症することもあります。鏡で頭皮・髪をチェックし、虫や卵が付いていないか確認してみましょう。
他にもアトピーやあせもなども、頭皮がかゆくなる原因として挙げられます。かゆみがひどくなる前に、病院を受診することをおすすめします。
2 頭皮がかゆくなくなる、対策5選
症状が軽い場合、下記の対策5個を参考に実践してみてください。頭皮のかゆみは、慢性化すると治りにくくなります。悪化する前にぜひ対策を取りましょう。
2-1 使っているヘアケア商品を見直しましょう
2-1-1 毎日使用するシャンプーは、肌にあっていますか?
1-2「シャンプーの洗浄剤が合わずに乾燥」でご紹介した通り、自分の皮脂量や汚れに合わせてシャンプーを選ぶ必要があります。おすすめはアミノ酸洗浄成分のシャンプーの使用です。ただし、「アミノ酸洗浄成分配合シャンプー」と「アミノ酸洗浄成分100パーセントシャンプー」など種類がありますので、よりアミノ酸洗浄成分が多いものの使用をおすすめします。アミノ酸が汚れや余分な皮脂を洗い流し、さらに髪へと浸透していきます。激しい運動をして汗が気になった時や、強い整髪剤を使用した時は、「2度洗い」をおすすめします。1度しっかり洗浄した後、泡をたくさんつくり、毛先を泡パックしながらシャンプーしていくとアミノ酸の効果で髪がしっとりします。
2-1-2 シャンプー以外のヘアケア商品も、気にしてみましょう
シャンプーはノンシリコンにこだわっていても、コンディショナーは大量のシリコン入り!そんな商品も多くあります。しかしシリコンは、髪同士の摩擦を軽減したり、ドライヤーの熱から髪を守ったりと、ヘアオイルなどで活躍する成分でもあるため、シリコン入りヘアケア商品が特別悪いわけではありません。どんな成分が入っているか知って、上手に使用していくことが大切です。
2-2 正しいシャンプー方法をマスターしましょう
ここでは頭皮がかゆくならない、正しいシャンプー方法を紹介していきます。できるところから、ぜひ実践してみてください。
2-2-1 爪をチェック
シャンプーの際、爪が当たり傷を付けないように、爪にやすりをかけてなめらかにしておくことを心掛けましょう。ネイルアートなどで爪が常に長い場合は、シャンプーブラシの使用もおすすめです。
2-2-2 乾いた髪をブラッシング
髪をブラッシングすることで頭皮や髪に付いたほこりや汚れなどが浮き、お湯だけでも落としやすくなります。
2-2-3 予洗いをしっかりしましょう
髪の表面や頭皮の汚れをしっかり流しましょう。ぬるま湯で約3分、指の腹を使い髪と頭皮を洗います。この予洗いにより、かなりの割合の汚れを落とすことが出来ます。
2-2-4 シャンプーは軽く泡立ててから使いましょう
シャンプーを手にとったら、手のひらで軽く泡立てましょう。泡立てず、頭皮に直接つけると毛穴の奥までシャンプーが入ってしまい、すすいだだけでは落としきれずにシャンプーが頭皮に残ってしまう可能性があります。
また優しく爪が当たらないように、指の腹を使い、頭皮をマッサージするように洗っていきます。このように洗うことで血行が良くなり、皮脂の過剰分泌を減らすことが出来ます。
2-2-5 すすぎは念入りに、しっかり洗い流す
シャンプーが髪や頭皮に残っていると、それだけで炎症の原因になります。お湯で洗い流す際はすすぎ残しがないように、3分以上すすぎ流してください。耳の後ろ、前髪はすすぎ残しが発生しやすくなりますので、しっかりチェックしましょう。
2-2-6 リンス、コンディショナー、トリートメントは毛先~髪部分に塗りましょう
ヘッドスパ効果などがない通常のリンス、コンディショナー、トリートメントは、髪のダメージを補修するものです。頭皮や毛穴に入ってしまうと流しにくいので、毛先や髪にのみつけるようにしましょう。そして、しっかりすすぎ流しましょう。
2-3 頭皮美容液を使う
頭皮の乾燥を防ぐ、頭皮美容液も販売されています。頭皮は顔の肌と繋がっている皮膚です。丁寧にケアして乾燥を防ぎましょう。
2-3-1 uruotte ハーバルエッセンス
出典:http://www.uruotte.com
薬用育毛料ですが、フケやかゆみの防止が出来ます。トライアルセットもあるので、ぜひお試しください。
2-3-2 アスタリフト スカルプフォーカス エッセンス<頭皮美容液>
出典:https://shop-healthcare.fujifilm.jp
こちらは、頭皮美容液です。独自成分が毛穴の中まで浸透し、健やかな頭皮環境を整えます。シャンプーとのセットでトライアルセットがあります。エイジングケアに興味がある方にもおすすめです。
2-4 ヘッドスパを受ける
ヘッドスパを受けて毛穴の詰まりをキレイすると、血流が改善して、頭皮を健康な状態に近づけることが出来ます。プロの施術によって古い汚れを落とせば、自然に近い状態で皮脂の分泌が正常に戻ります。血行が改善すれば、頭皮全体に栄養が行き渡り、頭皮環境が整います。
2-5 生活習慣を見直す
家事に育児、仕事の関係で自分中心の生活が送れず、生活習慣が乱れがちではないですか?今までの生活習慣をできるところから変えて、頭皮へ栄養が行き渡るような生活をしましょう。
2-5-1 食生活を見直す
今日食べた食事が明日からの自分を作ってくれます。食事をバランスよく取り、健康な体を作りましょう。ダイエットなどで栄養が偏らないように心掛けましょう。
<<食生活のバランスをとるポイント>>
●1食の栄養バランスではなく、1日の食事をトータルして栄養バランスを考えましょう。
●嫌煙しがちなお米などの糖質も大切な栄養です。適切な量を食べましょう。
2-5-2 しっかり睡眠をとりましょう
頭皮環境を整えるには、ストレス解消が効果的です。質の良い睡眠は、ストレス解消効果があります。
<<質の良い睡眠をとるポイント>>
●お風呂でしっかり湯船につかり身体を温めてから寝ましょう。→急激に体温が下がることで、深い睡眠が取れます。
●寝る1時間前には、スマートフォンなどの画面を見ることをやめましょう。→画面に使われているライトが、脳を興奮させて睡眠の妨げになります。
2-5-3 適度な運動を心掛けましょう
日常の生活の中に簡単に取り入れられる運動もあります。
例えば…
●エレベーターではなく、階段を使う
●信号の待ち時間にかかとを上げ下げする
など本当に簡単なもので良いのです。運動することで血流が良くなり、頭皮環境もよくなります。
3 まとめ
頭皮がかゆい!!!ということは、誰でも経験したことがあると思います。症状がひどい場合や、上記の対策を試しても効果がない場合は、必ず病院へ相談してください。症状が悪化するほど、治りにくくなってしまいます。気になった時にしっかり治して、頭皮のかゆみを気にしない、豊かな生活を送りましょう。