
朝起きたら寝ぐせで髪が爆発していた、乾燥がひどく髪がパサパサしている、ということはありませんか?実は寝ている間にも髪はさまざまな危険にさらされています。そのまま放っておくと、髪はどんどん傷んでしまう可能性も。
今回は就寝時にどのようなことが髪に起っているのかを説明し、そのケア方法もご紹介します。きれいな髪を維持するためにぜひナイトケアを取り入れましょう。
Contents
1 寝ている時に髪の毛が受ける影響
就寝時に髪がどうなっているか気にしていないという方も多いのではないでしょうか。実はただ寝ているだけでも、髪はさまざまな影響を受けています。
1-1 摩擦によるダメージ
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就寝時の髪は枕に接している部分や髪同士で摩擦を起こしています。寝ている時には、平均20回程度寝返りをすると言われており、寝返りをするたびに枕や寝具と擦れたり、髪の毛が引っ張られています。
摩擦が起きることによって髪表面のキューティクルは剥がれやすい状態になります。そうすると、髪内部の水分が蒸発しやすくなり、乾燥してパサついた髪になってしまうのです。また、毛先のダメージが進行し、枝毛や切れ毛の原因にもなります。
1-2 髪が絡まる
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ロングヘアや柔らかくて細い髪の人に多く見られるのが、髪が絡まってしまうという問題です。寝返りをするたびに髪同士が擦れることで絡まってしまうのです。朝のお手入れが大変になるのはもちろんのこと、髪が引っ張られるので抜け毛も増えてしまいます。空気が乾燥する冬は、摩擦によって静電気も起き、より絡まりやすくなるので注意が必要です。
1-3 寝ぐせがつく
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ボブやショートヘアなど短い髪の人は寝ぐせにも悩まされているのではないでしょうか。就寝時は枕などの寝具に髪がずっと接している状態なので、クセがついてしまいます。
髪は完全に乾いた時に形が決まります。髪に水分が残ったまま寝てしまうと、寝ている間の乱れた状態がキープされるため、ハネやうねりがよりくっきりと型付いてしまうのです。また、くせ毛で太く硬い髪も寝ぐせがつきやすいです。
1-4 雑菌が繁殖する
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寝ている間は髪に雑菌が繁殖するという危険もあります。雑菌が繁殖すると頭皮環境が悪化し、健康な髪が育たなくなります。
夜にシャンプーをしていれば清潔だと思っていませんか?しかし、しっかり髪を乾かさずに寝てしまうと、寝具と密着している頭部は湿った状態が長く続き、菌が繁殖しやすい環境になります。また、寝ている間は新陳代謝が活発で、汗や皮脂の分泌も多くなります。枕などの寝具も雑菌が増えやすくなりますので、こまめに変えるようにしましょう。
2 髪を守る7つのナイトケア
就寝時にも髪はさまざまな影響を受けています。健康できれいな髪を保つためには、寝ている間の髪をケアすることが重要です。ここからは寝る前や就寝時に行うべきケア方法をご紹介します。
2-1 寝る前に洗髪する
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就寝前に髪を洗って、清潔な状態に整えましょう。1日過ごした髪は、スタイリング剤だけでなく、汗や皮脂、ほこりなどで見た目以上に汚れています。そのまま寝てしまうと、ベタつきや毛穴詰まりの原因となり、健康な髪が育たなくなります。また、寝具にも汚れや雑菌が広がってしまいます。必ず寝る前にシャンプーで汚れを落とすようにしましょう。
2-1-1 正しいシャンプー方法
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洗髪はやさしくが基本です。ポイントを押さえて、髪をいたわりながら洗いましょう。
■ブラッシングをする
入浴前にはブラッシングを行い、髪の絡まりをほぐしましょう。髪に付着した汚れやほこりを事前に落とすことができ、シャンプーをする時の泡立ちも良くなります。
■予洗いをする
シャンプー剤をつける前に、お湯で髪と頭皮をしっかり予洗いしましょう。熱いお湯は頭皮を刺激し、乾燥の原因となります。38℃程度のぬるま湯で行いましょう。
■泡立ててやさしく洗う
シャンプー剤はそのままだと髪や頭皮に成分が残りやすくなり、刺激が強くなるため、手のひらでしっかり泡立てましょう。泡にすることで皮脂や汚れを吸着させて洗うことができます。また、爪を立てて洗うと頭皮を傷つけてしまいます。指の腹を使ってやさしくマッサージをするように洗いましょう。
■しっかりとすすぐ
髪にシャンプーの成分が残っているとベタつきや頭皮環境悪化の原因となります。軽く泡を流しただけでは、目に見えない成分が髪や頭皮に残っています。3~5分程度の時間をかけて、頭皮から丁寧にすすぐようにしましょう。
2-2 髪をしっかり乾かす
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髪の汚れを落とすだけではなく、しっかり乾かすことも重要です。髪が濡れたまま寝てしまうと、寝ぐせがつきやすくなる上に、雑菌が繁殖してしまいます。
また、寝るまでには乾くからといって自然乾燥させるのもよくありません。髪は濡れた状態で放置していると、表面の水分が蒸発すると同時に髪内部の水分もどんどん出ていってしまうため、乾燥させてしまいます。お風呂から上がったらすぐに髪を乾かすようにしましょう。
2-2-1 髪を傷めない乾かし方
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濡れた髪はデリケートな状態です。傷めないように乾かしましょう。
■やさしくタオルドライをする
まずは、タオルを使って余分な水分を拭き取りましょう。力任せに荒々しく拭くと、髪同士が摩擦で傷ついてしまいます。髪をやさしく揉み込むように拭きましょう。
■ドライヤーは距離に気をつける
タオルドライで髪の水分を拭き取った後は、ドライヤーを使って乾かします。ドライヤーの距離が近すぎると髪や頭皮を熱で傷めてしまうため、15~20cm程度離して左右に揺らしながら乾かしましょう。また、髪の根元や内側から乾かすことでより早く乾かすことができます。8割程度乾いたら、冷風でクールダウンさせるとクセがつきにくくなります。
2-3 洗い流さないトリートメントをつける
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寝ている間のケアとしては、洗い流さないトリートメントも効果的です。寝ている間にダメージの補修や保湿をしてくれるので、朝起きた時の髪がしっとりツヤのある状態になります。また、髪表面をコーティングしてドライヤーの熱や摩擦などの外的ダメージから髪を保護することもできます。
2-3-1 ナイトケアにおすすめの洗い流さないトリートメント3選
たくさんある洗い流さないトリートメントの中でも、就寝中の髪をしっかりケアしてくれるおすすめのアイテムをご紹介します。
■ ロレッタ / ナイトケアクリーム
夜、寝る前につけるアウトバストリートメントです。ダマスクローズオイル、アルガンオイルといった植物成分が髪をしっかりケアしてくれます。また、ベタつきが少なく、しっとりしすぎない使用感なので、寝ぐせがつきにくく簡単に手ぐしでまとまる髪に整えることができます。
販売価格:¥2,860(税込)
内容量 :120g
※編集部調べ
■ マシェリ / ナイトグロストリートメント
お風呂上がりにつけることで翌朝の寝ぐせが軽減され、スタイリングをしやすくしてくれるアイテムです。ツヤ、補修、保湿成分である濃密パールハニージュレを配合し、髪1本1本をしっかりケア。しっとりとしたツヤ髪に整えます。
販売価格:¥1,089(税込)
内容量 :80mL
※編集部調べ
■ エッセンシャル / ナイトケアミルク
夜につけるだけで就寝中のダメージから髪を守ってくれるケアミルクです。髪に含まれる補修、保湿成分を配合することで枕ダメージを受けにくくし、翌朝にまとまりやすいサラサラ髪に整えます。
販売価格:¥574(税込)
内容量 :100mL
※編集部調べ
2-4 髪をまとめる
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髪をまとめて寝るのも、就寝時のダメージを軽減させます。特にロングヘアは、寝返りのたびに髪が乱れて絡まりやすくなるので効果的です。
乾いていないうちに結ぶと、蒸れたり雑菌が増えたりする原因となります。また、きつく結ぶと、結び跡がついたり、強く引っ張られ続けることで頭皮にダメージを与えてしまいます。しっかり髪を乾かして、跡がつきにくいシュシュなどを使ってゆるく結ぶようにしましょう。
2-4-1 サイドテール
左右どちらかに寄せて軽くひとつに束ねるサイドテールは簡単にできる上に、結ぶことによるくせもつきにくく、摩擦も軽減させることができるのでおすすめです。
左右どちらかの耳の下あたりで全ての髪を束ねます。低い位置で結ぶことで顔に髪がまとわりつくのを防ぐことができます。後頭部に結び目がこないので、仰向けで寝る時にも気になりません。
2-4-2 ツインテール
ミディアムヘアなどサイドテールができるほどの長さがない人や、髪の量が多い人はツインテールにすると良いでしょう。高い位置で結ぶと寝返りの際に耳に当たり寝にくいです。耳下あたりの低い位置でゆるく結びましょう。きつく引っ張って結ぶと分け目がパックリと分かれてしまうので注意しましょう。
2-4-3 お団子ヘア
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よく寝返りを打つ人や寝相が悪い人は、高い位置でのお団子ヘアがおすすめです。髪を毛先までまとめているので摩擦の心配がありません。低い位置だと枕に当たってしまうので、頭のてっぺんでお団子を作りましょう。崩れないようにするためきつく結ぶのはNGです。ゆるくまとめることを意識しましょう。
2-4-4 三つ編み
お団子ヘアを作るのが難しい場合には、三つ編みも広範囲の摩擦を防ぐことができます。きっちりと編み込むと髪を引っ張ってしまうので、ゆるめにふんわりと編みましょう。三つ編みにして寝ると、髪にゆるいウェーブがかります。翌日に動きのある髪型にスタイリングしたい場合には、ヘアアレンジの下準備にもなります。
2-4-5 カーラー
巻き髪にしたい人は、カーラーを巻いて寝るというのも良いでしょう。一般的なカーラーは硬いので、就寝時にはあまり向いていません。100円ショップなどでも購入できるスポンジカーラーは柔らかく、寝返りを打つ時も痛くありません。スポンジ素材だと摩擦による髪への負担も軽減できるのでうれしいですね。
2-5 ナイトキャップを使う
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ナイトキャップは摩擦を防止してくれるだけでなく、保湿効果もあります。ツヤのある髪に整えることができるので、就寝時のケアにおすすめのアイテムです。髪を束ねることができないショートヘアの人も使うことができます。
2-5-1 選び方
ここでは選び方のポイントをご紹介します。自分に合ったアイテムを探してみましょう。
2-5-1-1 素材
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ナイトキャップは使われている素材もさまざまです。それぞれに特性が異なるので、自分に合った素材を探しましょう。
■シルク製
シルク製のナイトキャップは美髪効果を求める方におすすめです。湿度管理に非常に優れており、汗をかいても蒸れにくく適度な湿度を保つことができます。また、シルクに含まれるセリシンというアミノ酸タンパク質は、保湿成分として注目されています。頭皮や髪の乾燥を防ぎ、保湿することでツヤのある美髪に導きます。
ただ、シルクは繊細な素材なので、洗濯は手洗い、干すときは陰干しなど、お手入れが少し難しいので注意しましょう。
■コットン製
お手入れの手軽さを重視したいのであればコットン製がおすすめです。コットン製のものは洗濯機で丸洗いすることができます。シルクに比べると美髪効果は劣りますが、通気性が良く付け心地が軽やかで、静電気が起きづらいというメリットがあります。価格もお手頃なので、洗い替え用に複数枚準備したり、買い替えやすいのもうれしいですね。
2-5-1-2 サイズ
サイズも重要なポイントです。小さすぎると締め付けにより頭痛を起こしたり、ゴムの跡が顔周りに残ってしまいます。反対に大きすぎると寝返りで外れてしまいます。ゴムやひもを調整して自分の頭に合わせることができるタイプがおすすめです。
また、ロングヘアの人は、顔回りの大きさだけでなく、髪全体が入るかをチェックしましょう。無理矢理に髪を入れると、クセがついてしまうこともあります。髪の長さに合ったゆとりがあるかを確認しましょう。
2-5-1-3 デザイン
ナイトキャップというと、フリルやレースついたファンシーなものや子供向けのかわいらしい三角帽というイメージがあります。しかし、今では形や素材もさまざまで男性向けのアイテムも販売されています。お気に入りのものを身につけると眠るときも気分が上がりますよね。自分の好みに合ったアイテムを見つけましょう。
2-5-2 おすすめのナイトキャップ5選
■ オマヒット / ナイトキャップ
高級シルク製品に使われる最も厳しい国際品質基準6Aを達成しているナイトキャップです。髪の長さに合わせてM,Lの2サイズを用意。しっかりフィットするので髪に静電気が発生する隙を与えず、朝のセット時間を5分短縮することができます。Mサイズ:ショートヘア~セミロングヘア(胸より上)、Lサイズ:ロングヘア(胸より下)
販売価格:¥1,780(税込)
素材 :天然シルク100%
※編集部調べ
■ Saryumour / ナイトキャップ
寝返り等による髪の摩擦でできる切れ毛、枝毛などから髪をやさしく保護し、髪と頭皮の乾燥、寝ぐせや髪のうねり、広がりも抑えてくれます。ヘアオイルやトリートメントなどと併用するとより効果を期待することができます。約65cm程度のロングヘアまで収納可能。リボン紐を結ぶことで約6cmのサイズ調整ができるため、就寝時に脱げにくいのも特徴です。
販売価格:¥1,780(税込)
素材 :シルク100%
※編集部調べ
■ Everkeen / シルクナイトキャップ
髪と枕の接触摩擦を減らして髪の自然な水分を保持し、髪の成長を助けてくれるナイトキャップです。ダメージのない髪を維持しながら、寝ぐせを予防することができます。背中に伸縮性のあるリボンがあり、自由に調整可能です。
販売価格:¥2,699(税込)
素材 :シルク100%
※編集部調べ
■ セタガヤスタイル / ナイトキャップ
軽くて柔らかな生地で、寝ぐせ対策、キューティクルへのダメージやパサつき予防、抜け毛を防止するナイトキャップです。頭頂部の渦がポイントで頭部にしっかり馴染んでくれます。
販売価格:¥2,000(税込)
素材 :コットン100%
※編集部調べ
■ KTWORLD / レース付きナイトキャップ
ギンガムチェックや花柄、ドットやハート柄などさまざまな生地が選べるナイトキャップです。
販売価格:¥1,690(税込)
素材 :コットン100%
※編集部調べ
2-6 枕を清潔にする
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髪をケアする上では、寝具にも気をつけましょう。就寝中はコップ1杯分の汗をかくと言われています。また、長時間頭と接しているので、皮脂などの汚れも枕に付着します。お手入れをせずに何日も使い続けていると、汚れはカバーだけではなく枕そのものにも浸透し、ダニや雑菌の温床となってしまいます。汚れた枕で寝ていると、髪や頭皮にも雑菌が移る恐れも。
枕カバーは定期的に交換し、枕本体も週に1回程度天日干しを行い、清潔に保つようにしましょう。
2-7 良質な睡眠をとる
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髪に直接働きかけるケアではありませんが、睡眠の質も髪に影響を与えます。日中に紫外線などによる外的ダメージを受けた頭皮の細胞は、夜寝ている間に分泌される成長ホルモンによって修復されます。睡眠後3時間が最も成長ホルモンの分泌が高まるため、この時の睡眠の質を上げることを意識しましょう。
2-7-1 湯船につかる
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湯船につかって体を温めるとリラックスしてよく眠ることができます。熱いお湯は体の負担も多く、体を覚醒させるため逆効果です。38℃程度のぬるま湯に5~30分ほどつかりましょう。ベッドに入る2時間前までに入浴を済ませると、寝る頃には深部体温が下がるので入眠しやすくなります。
2-7-2 ホットドリンク
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寝る前に温かい飲み物を飲むことも体が温まり安眠効果があります。飲むタイミングとしては就寝前30分前頃が良いでしょう。脳を覚醒させる作用があるカフェインは避け、コップ1杯程度の量を飲みましょう。
安眠効果のあるトリプトファンやカルシウムが入っている牛乳を使ったホットミルク、カモミールやローズウッドなどリラックス効果のあるハーブティー、胃腸に負担をかけずに体を温めることができる白湯などがおすすめです。
2-7-3 目や脳を休める
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パソコンや携帯電話のブルーライトは眠気を誘うホルモンであるメラトニンの分泌を崩し、安眠の妨げとなります。就寝前2時間程度は使用を控え、目や脳を休めて眠る準備をしましょう。
3 まとめ
朝起きた時、寝ぐせがついておらず、髪がまとまっているとうれしいですよね。寝ている時にどれだけ髪の毛をケアすることができるか、これが翌朝のあなたの髪の毛に影響します。
今回ご紹介したナイトケアの方法はどれも特別なものではありません。さっそく今日から取り入れて、ダメージレスな美しい髪を手に入れましょう。