1 パーマ1剤の種類
出典:https://pixta.jp/
パーマ1剤の主成分は還元剤とアルカリ剤、その他添加剤などで構成されますが、この還元剤の種類によって以下のように分類されます。
1-1 チオ系
もっともポピュラーで、幅広く使われるタイプの薬剤です。
毛髪への浸透力に優れ、ウェーブ形成力が高いのでバージンヘアなどのパーマがかかりにくい髪質にも適しています。
また、パーマ剤特有の独特なにおいがあります。
1-2 シス系
やわらかな質感で、ふんわりとしたカールが出せる薬剤です。
毛髪への浸透力やウェーブ形成力は少し弱いためダメージ毛に適しています。
においも少ないです。
1-3 その他、システアミン系など
2001年の化粧品の規制緩和以降から広まりを見せているのが化粧品登録の「カーリング料」といわれるカテゴリです。
システアミンやサルファイト、ブチロラクトンチオールなどがあります。
上記1-1、1-2のような一般的なパーマ剤の薬事分類は「医薬部外品」となり、同じ「医薬部外品」であるヘアカラー剤とは同日での施術が法的に認められないのに対してこれらの「カーリング料」は薬事分類が「化粧品」であるため、ヘアカラーと同日での施術が可能となります。
2 パーマ2剤の種類
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パーマ2剤は酸化剤とその他添加剤によって構成されますが、酸化剤の種類によって以下のように分類されます。
2-1 ブロム酸(臭素酸ナトリウム)
酸化作用が穏やかなため、放置時間をしっかりおく必要があります。
塩析効果により、リッジの効いたハリのある質感のカールになります。
2-2 オキシ(過酸化水素水)
酸化作用が強いため、放置時間が短時間で完了します。
反応後に水しか残らないため、しなやかで柔らかな質感のカールになります。
また、ヘアカラーの褪色が少ないこともメリットです。
3 まとめ
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いかがでしたでしょうか?
サロンでは上記のようなさまざまなタイプの薬剤からお客様の髪質や目指す仕上がりに最適な薬剤をチョイスし、組み合わせて使うことで狙った質感のカールを作り出します。
薬剤はどんな種類のものを使っているか、などはかなり専門的な知識を持っていないと理解できない情報ですので美容師さんから説明されることは少ないと思いますが、自分の髪にどんな薬剤が適しているのかを聞いてみるのも良いかもしれませんね!
前回の記事はこちら ⇒ パーマの仕組み ①毛髪の結合とは?
前回の記事はこちら ⇒ パーマの仕組み ②薬剤のはたらき