
頭皮マッサージを行ったことはありますか?トリートメントなどで髪のお手入れはしっかりしていても、頭皮までは気を遣っていないという方も多いのではないでしょうか。
頭皮は意識されることの少ない部分ですが、実は髪にとって大切な役割を担っており、マッサージをすることでさまざまな効果を得ることができます。
今回は頭皮マッサージで得られる効果とその方法をご紹介します。
Contents
1 頭皮マッサージとは
頭皮とはその名の通り、頭部の皮膚の総称です。頭皮は脳や頭蓋骨を守るほか、頭部を覆っている髪を育む役割を担っています。
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皮下組織にある毛細血管から栄養やホルモンを受けることで毛乳頭や毛母細胞の分裂を促進し、髪が作られるのです。頭皮が健康な状態だと血液やリンパの流れが良く、水分と油分のバランスが取れています。
頭皮マッサージは頭皮の凝りを揉みほぐすことで、頭皮の血行を促進し健康な状態にしていくものです。
2 頭皮マッサージによる効果
2-1 美髪効果
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頭皮を揉みほぐすと血行が良くなります。そうすると毛根が活性化され、栄養がしっかりと髪に行き渡るようになります。
栄養をたくさん補給して育った髪は、健康でハリ・コシ・ツヤのあるきれいな状態で生えてきます。
伸びてきた髪をケアして美しさを保つことも大切ですが、生えてくる髪自体が綺麗でないと、本当の美髪とは言えませんよね。
2-2 抜け毛・薄毛予防
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栄養をたくさんもらった強くて太い健康な髪は抜けにくくなります。逆に、髪に栄養が行き渡らない状態が続くと、薄毛になってしまう恐れがあります。
頭皮マッサージを行うことで、毛穴が開き余分な皮脂や汚れを浮かしてくれ、頭皮を清潔な状態にしてくれます。そうすると髪が生えるヘアサイクルが正常になり、育毛がしっかり行われるので、抜け毛や薄毛を防ぐことにもつながります。
つまり、健康な髪が生えてくる頭皮環境を作ることは、抜け毛や薄毛の予防対策になるのです。
2-3 白髪予防
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頭皮内ではメラノサイトという色素細胞によってメラニン色素が作られ、髪を黒くしています。
マッサージによって血行が良くなると、このメラノサイトにも栄養が行き渡るようになり、正常な働きを促すことができます。
結果、黒々とした髪が生えるようになり、白髪予防になるのです。
2-4 リフレッシュ効果
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頭皮の凝りは目の周りの重さにもつながります。その原因は血流が停滞していることにあり、血行が良くなることで改善することができます。
また、血の巡りが良くなると血管が拡張し、血圧が下がります。するとイライラが治まり、心が落ち着いていきます。
頭皮マッサージで目の周りの凝りが改善されたり、気持ちがリラックスしたりすると脳自体もリラックスしていることになり、心身共にリフレッシュすることにつながるのです。
2-5 アンチエイジング
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頭皮は顔の皮膚とつながっています。そのため、頭皮の凝りをほぐし血行を良くすると、顔のむくみが解消するという効果もあります。
また、頭皮が硬いと顔の筋肉を支えることができずに垂れ下がり、たるみやシワの原因にもなります。
マッサージで頭皮を柔らかくし、しっかりと顔の筋肉を支えることができれば、リフトアップにつながり、結果的に若々しい印象になるのです。
3 自分で行う頭皮マッサージの方法
頭皮マッサージを自宅でする時の具体的な方法をご紹介します。
基本のマッサージ方法のほか、部分別の方法もあるので、時間に余裕がある時には、基本のマッサージにプラスして念入りに揉みほぐしてみてください。
3-1 基本のマッサージ
頭全体の血行を良くする効果があります。簡単なマッサージなので、テレビを見ながら、仕事の合間など、気が向いた時に気軽に行ってみましょう。
① こめかみ付近から円を描くように
こめかみに両手の人差し指から小指までの4本の指をあて、耳を包み込むように親指を後頭部において固定します。
親指を固定した状態で、残りの4本の指で円を描くようにマッサージをしましょう。
② 下から上に位置をずらしていく
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こめかみ付近のマッサージをしばらく続けたら、少しずつ頭頂部の方に指をずらして、マッサージする場所を変えていきましょう。
頭皮の血行は下から上へ流れているので、マッサージも血流に沿って下から上へと行うのが効果的です。
3-2 生え際のマッサージ(前頭部)
おでこを手のひらで覆うようなイメージで髪の生え際に沿って両手の指を置きます。親指は耳の上、小指は生え際の真ん中あたりにきます。
指の腹を使って、頭皮を上下に大きくゆっくり動かしてマッサージをします。
3-3 頭頂部のマッサージ
両手で頭を抱えるようにして指を置きます。頭皮を頭頂部に少しずつ寄せていくイメージで揉みこみ、マッサージをしていきます。
次に、頭頂部から指で円を描くようにしながら周辺をマッサージしましょう。
3-4 ツボ押し
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耳からまっすぐ頭頂部に向かった線と顔から伸びた線が交差するところに百会(ひゃくえ)というツボがあります。百会は万能のツボと言われており、血行促進やストレス緩和に効果があります。
両手の中指と薬指を使って真っすぐ下に向かって5秒程度、3回を目安に押してツボを刺激しましょう。
3-5 オイルマッサージ
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ホホバオイルや椿油などの天然オイルを使用してマッサージを行い、シャンプーで洗い流す方法です。
オイルを頭皮になじませることで、毛穴に詰まった不要な皮脂などの汚れと混ざり、浮かせやすくなります。
毛穴を綺麗にすることができるので、頭皮がすっきりとします。時間に余裕があるときのスペシャルケアとして時々取り入れてみてください。
◆ 美容師が教える頭皮マッサージについて詳しくはこちら →頭皮マッサージは自宅で出来る!美容師が教える簡単なやり方やコツまとめ
4 頭皮マッサージをする上での注意点
さまざまな効果をもたらす頭皮マッサージですが、間違ったやり方をしてしまうと効果半減どころか、頭皮のトラブルを引き起こしてしまいます。
注意点をしっかり押さえて、頭皮に負担をかけない正しいマッサージを行いましょう。
4-1 爪を立てない
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爪を立ててマッサージを行ってしまうと、頭皮に傷をつけてしまいます。
傷口から細菌などが入り、炎症を起こす原因にもなるので、マッサージを行う時には指の腹を使って行うようにしましょう。
爪が伸びているとどうしても頭皮にあたってしまうので、マッサージ前にはきちんと爪を切るようにしてください。
4-2 強く押さない
強く押してしまうことも頭皮に負担をかけてしまいます。
頭皮マッサージは毛細血管の流れを良くして血行を促進させるのですが、力任せにしてしまうと、この毛細血管が切れてしまいます。
そうすると栄養が髪に届かなくなってしまい、マッサージの効果を得ることはできません。
痛気持ちいいくらいが好みの方もいるかと思いますが、痛みを感じない程度の力加減を心がけましょう。
4-3 長時間行わない
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長くマッサージを行ったからといって効果が大きくなるわけではありません。逆に長い時間刺激を与えることで、頭皮に負担がかかってしまいます。
また、頭痛などのトラブルを引き起こす可能性もあります。
1回のマッサージは5分程度、部分ごとのマッサージを取り入れる場合でも全体で5~10分程度を目安として行いましょう。
4-4 即効性はない
多くの効果が期待できると言っても、1度のマッサージで劇的な効果が得られるというものではありません。
継続して行うことで徐々に頭皮環境が整えられ、効果を感じられるようになるので、気長な気持ちで取り組みましょう。
また、いくらマッサージを行っていても不健康な生活をしていては頭皮へのダメージがどんどん蓄積されてしまい、得られる効果も半減してしまいます。
普段の生活リズムや食生活も見直し、健康的な生活を心がけましょう。
5 まとめ
頭皮マッサージは髪に良いだけでなく、リフトアップなどのアンチエイジング、体と心をリラックスさせてくれるなどうれしい効果をもたらしてくれます。
美容室でのヘッドスパやマッサージなどを定期的に行う時間がなくても、自宅で簡単に行えるマッサージなら取り入れやすいですよね。
時間のある時にちょこちょこ行い、健康的で美しい髪と若々しい見た目を手に入れましょう。