
この時期になると気になり始める紫外線。肌への対策はできているという方、髪と頭皮への対策はどうでしょうか?スルーしてしまいがちな髪と頭皮の紫外線対策ですが、なにもしないまま紫外線を浴び続けることでさまざまな影響を受けてしまうことも。そんな髪と頭皮への紫外線対策におすすめなのが日焼け止めスプレーです。今回は髪と頭皮への紫外線対策の重要性やおすすめしたい日焼け止めスプレーをご紹介します。
◆ 最終更新日:2020年7月29日
1 紫外線について
日焼け止めスプレーで髪と頭皮の紫外線対策をする前に、まずは紫外線について正しい知識を身につけておきましょう。
1-1 紫外線には2種類ある
紫外線には、「UVA(紫外線A波)」と「UVB(紫外線B波)」の2種類があります。
出典:PIXTA
1-1-1 「UVA(紫外線A波)」とは
UVA(紫外線A波)は、全紫外線のうちの95%を占めており、肌の内側に作用して、しわやたるみの原因になります。紫外線の影響として肌の色が黒くなることばかりに注目しがちですが、長い目で見れば老化の原因となるUVAをしっかりと防ぐことが大切なのです。
1-1-2 「UVB(紫外線B波)」とは
UVB(紫外線B波)は、全紫外線のうちの5%を占めており、肌の外側に作用して、メラニン色素が色素沈着を起こすことによって発生するシミの原因になります。日焼けをすると肌の色が黒くなるのは、UVBの影響を受けているためです。
1-2 「SPF」と「PA」の違いは?
店頭などで日焼け止めを購入する際、「SPF」や「PA」の数値が高く、+が多い商品が良いという認識で選んではいませんか?その違いを理解することで自分に合ったより効果的な紫外線対策を行うことができます。
出典:PIXTA
1-2-1 UVBから守ってくれるSPF
SPFはSun Protection Factorの略式語で、UVBから肌を守ることができる時間を表しています。
細かく説明すれば、紫外線が肌に当たり日焼けをするまでの時間を10分とすると、その時間を何倍に伸ばせるかということです。SPF30なら10×30=300分、つまり5時間の間UVBから守ってくれるというわけです。ただ、あくまでも時間の目安であり、SPFが大きいからといって強力な日差しをカットしてくれるわけではありません。
1-2-2 UVAから守ってくれるPA
PAはProtection Grade of UVAの略式語で、UVAから肌を守ってくれる強度を表し、+が多いほどその効果があります。前述したようにUVAは老化の原因になるので、将来のためにもPAを意識するのは大切なことなのです。
1-2-3 使用用途によって使い分けましょう
「それなら紫外線対策は、SPFとPAが最強のものを使えば良い!」と思うかもしれませんが、それでは肌や髪に負担がかかってしまいます。外出する時間や場所によって日焼け止めを使い分けることをおすすめします。
出典:Unsplash
1-2-3-1 長時間炎天下の野外にいる場合
海水浴やキャンプなど、長時間炎天下の野外にいる場合は、SPF/PAともに高い効果のある【SPF40~50/PA+++~++++】がおすすめです。ただし、汗や水で落ちてしまうと効果がなくなるので、出来る限りこまめに塗り直すようにしましょう。
1-2-3-2 軽いスポーツやレジャーをする場合
軽いスポーツやレジャーをする場合は、【SPF20~30/PA++~+++】がおすすめです。こちらも上記同様にこまめに塗り直すとより効果的です。
1-2-3-3 普段の外出の場合
買い物や駅までの移動といった短い時間の外出をする場合は、数値が低めの【SPF10~20/PA+~++】がおすすめです。SPFやPAの効果が高いものはどうしても肌への負担が大きくなってしまうため、日常使いではおすすめできません。
2 紫外線が与える髪と頭皮への影響
紫外線についてご説明しましたが、では対策を怠ることで髪や頭皮に対してどのような影響を与えるのでしょうか?
2-1 髪が乾燥してパサつく
出典:Unsplash
髪の表面を覆って保護をしてくれているキューティクルは、紫外線を浴びることで剥がれたり開きやすくなります。そうすると、髪内部の栄養や水分が流れ出てしまい、髪が乾燥してパサつき、ツヤのない状態になってしまいます。
2-2 切れ毛や枝毛
出典:Unsplash
紫外線によって髪のたんぱく質を構成する成分がダメージを受け、毛髪に柔軟性がなくなります。そのため、少し引っ張っただけで切れてしまったり、毛先に枝毛ができやすくなったりしてしまいます。
2-3 髪色が変わる
出典:Unsplash
紫外線によってキューティクルが剥がれ、髪内部にまで浸透した紫外線の影響でメラニン色素が分解され、髪が赤みを帯びた茶色になることがあります。さらに、ヘアカラーやパーマをしている場合は、薬剤によってキューティクルを開いたり色素を抜いたりしている状態のため、より紫外線の影響を受けやすくなってしまいます。
2-4 白髪になる
出典:PIXTA
髪は毛母細胞という組織から白髪の状態で生成され、その周りにあるメラノサイト(色素細胞)が作ったメラニン色素を取り込むことで黒く色づいていきます。しかし、紫外線を浴びてメラノサイトの機能が低下すると、メラニン色素を作ったり毛母細胞に供給できなくなるため、髪が白いまま生えてきてしまいます。よって白髪になってしまうのです。
2-5 薄毛や抜け毛
出典:PIXTA
紫外線を浴びることで活性酸素が発生されます。この活性酸素によって頭皮に弾力がなくなり、血行が悪くなります。そうすると栄養や酸素が頭皮に届きにくくなり、健康な髪を作りだせなくなってしまいます。その結果、薄毛や抜け毛という症状が引き起こされてしまうのです。
2-6 顔のたるみを引き起こす
出典:PIXTA
紫外線を浴びて頭皮のハリや弾力がなくなると、頭皮とつながっている顔にまで影響が出てきます。頭皮のハリがなくなるに伴って顔や首筋までたるみ、見た目年齢より老けて見えてしまうことになります。
3 髪と頭皮の紫外線対策にはスプレータイプがおすすめ
出典:PIXTA
肌への紫外線対策はクリームやジェルのような液体タイプが一般的ですが、髪と頭皮への紫外線対策にはスプレータイプがおすすめです。液体タイプの日焼け止めは髪や頭皮をべたつかせたりと使いづらいですが、スプレータイプは吹きかけるだけで良いのでとても使いやすいです。
あまり馴染みがないという方もいらっしゃるかもしれませんが、ドラッグストアなど身近なところでも市販されており、肌と髪を兼用で使えるタイプの商品が多いです。次章では髪や頭皮の紫外線対策におすすめの日焼け止めスプレーをランキング形式でご紹介します!
- 1
- 2