目立ってきた白髪を隠したい、好きなヘアカラーを楽しみたい、でも染めることで髪を傷めたくない。そんなわがままを解決してくれるのが、カラートリートメントです。今回はそんなカラートリートメントがどういったものなのか、また、よく染まるおすすめの商品もご紹介します。カラーリングに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
◆ 最終更新日:2021年2月8日
Contents
1 カラートリートメントとは
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カラートリートメントは、染料の入ったトリートメントのことです。シャンプー後にトリートメントをする要領で使用することで、髪を染めることができます。
一般的なヘアカラーは永久染毛剤と言われ、医薬部外品に分類されています。染める仕組みとしては、キューティクルを薬剤で一度開いて脱色してから染料を髪の内部に浸透させます。一方、カラートリートメントは、半永久染毛剤と言われ、化粧品に分類されています。髪の表面に染料を吸着させることで色を付けていきます。
1-1 メリット
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カラートリートメントの使用には以下のようなメリットがあります。
1-1-1 髪を傷めない
最大のメリットは髪を傷めないことです。ヘアカラーでは、染料を髪内部に入れるためキューティクルを開かなくてはいけませんが、開いたキューティクルは修復することができないので、髪は傷んだ状態になります。しかし、カラートリートメントは、キューティクルを開かず表面にのみ染料を吸着させるので、髪を傷めることがありません。
1-1-2トリートメント効果がある
カラートリートメントには、髪を補修する成分も配合されています。髪を傷めないだけでなく、ケアもすることができるのです。
1-1-3 肌にやさしい
カラートリートメントには、ヘアカラーに含まれているようなアルカリ剤や酸化剤などの刺激の強い成分は配合されていません。肌にやさしいので、敏感肌の方やカラー剤が合わず、かぶれてしまったという方にもおすすめです。
1-1-4 手軽に使える
入浴時にシャンプー後そのままトリートメントをする要領で使用することができます。自宅で使えるので、美容室へ行く必要もありません。また、薬剤を混ぜるなどの準備や、面倒な後片付けもないので、手軽に使うことができます。
1-2 デメリット
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カラートリートメントは良い面ばかりではなく、マイナスな面もあります。カラートリートメントを効果的に活用するためには、デメリットもしっかり把握しておきましょう。
1-2-1 即効性が弱い
カラートリートメントは髪の表面に少しずつ色を浸透させていきます。そのため、ヘアカラーのように一度の使用では理想の色に染まりません。継続して使用することで、徐々に色が濃くなっていくことを理解しておきましょう。
1-2-2 色持ちが短い
ヘアカラーは髪の内部に色素を浸透させるため、長ければ2ヶ月程度色が持ちます。一方、カラートリートメントは表面に浸透させているだけなので、色持ちは1~2週間と短いです。そのため、髪が染まった後も継続して使用し、色を持続させる必要があります。
1-2-3 黒髪を染めることはできない
髪が黒髪など暗い色の場合、明るい色のカラートリートメントを使用してもきれいに発色しません。そのため、初めて髪を染めるアイテムとしては不向きだと言えます。濃い髪色から明るく染めたい場合には、一度ヘアカラーで染めたり、ブリーチをしてから使用する必要があります。
2 カラートリートメントの活用方法
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カラートリートメントはどのような使い方が適しているのでしょうか。ここでは有効な活用方法をご紹介します。
2-1 白髪染め
白髪染めは定期的に行わなければなりません。短期間でヘアカラーを繰り返すと髪へのダメージも大きいです。白髪と長く付き合っていかなければならないからこそ、髪にやさしく手軽に使えるカラートリートメントを活用しましょう。
白髪染めカラートリートメントは徐々に染まっていくので、自然な仕上がりになります。白髪染めをしたことが気付かれにくいのもうれしいポイントです。髪全体にちらほらと白髪が目立ってきたら試してみるのも良いでしょう。なかには一回でしっかり染まる白髪染めトリートメントもあるので、早く白髪が目立たないようにしたい時にはこのタイプがおすすめです。
2-2 ヘアカラーとの併用
白髪染め用ではないカラートリートメントもあります。近年では黒や茶色だけでなく、カラーバリエーションも豊富になってきました。
ヘアカラーで人気のアッシュグレーやピンク系は色落ちしやすいです。その場合、ヘアカラーで好みの色に染め、その色を長持ちさせるためにカラートリートメントを使用するという方法があります。ヘアカラーの頻度を減らすことができるので、髪への負担も減らすことができます。
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3 カラートリートメントの選び方
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市販のカラートリートメントも種類が豊富になり、ドラッグストアやディスカウントストアでも手軽に購入することができます。しかし、多くの商品があるとどれを選ぶべきか迷ってしまいますよね。ここからはカラートリートメントを選ぶ際のポイントをご紹介します。自分に合ったアイテムを選ぶ参考にしてください。
3-1 用途で選ぶ
2章でも挙げましたが、カラートリートメントには白髪染め用とおしゃれ染め用があります。使用方法や仕組みには大きな違いはありませんが、それぞれの特性に合わせて薬剤などが配合されています。
おしゃれ染め用はブリーチした髪によく染まるように成分が配合されています。一方、白髪染めは白髪によく染まるように作られています。また、生え際にもしっかり着色するように工夫されています。商品を選ぶ際には、まず用途に合っているものの中から選びましょう。
3-2 染料の種類で選ぶ
カラートリートメントに使用されている染料は大きく分けて3種類あります。それぞれに特徴があるので自分に合った染料を見つけて選ぶのもひとつです。
■植物染料
植物染料は髪にやさしいのが最大のポイントです。ベニバナやクチナシ、アシタバ、ウコンなどから作られた染料が使用されています。しかし、色落ちしやすいという難点があります。髪のケアにより重点を置きたい方におすすめです。
■塩基染料
3つの染料の中で最も色落ちしにくいのが塩基染料です。プラスの電荷を持っており、毛髪のマイナスイオンと結合することで染色し、容易に流出しません。しかし、分子が大きく、キューティクルの隙間に入って染色することができないので、色が定着するまでには少々時間がかかります。
■HC染料
早く染めたいという場合はHC染料がおすすめです。分子が小さいので、キューティクルの隙間から髪の内部に浸透して染めることができます。しかし、イオン結合はせず分子間力だけで吸着しているため、染料が流出しやすく他の染料に比べて色落ちが早いです。
3-3 トリートメント成分で選ぶ
髪のケアにも力を入れたい場合には、配合されているトリートメント成分にも注目しましょう。ダメージを補修したい場合には、毛髪保護たんぱく質やアミノ酸が配合されているものがおすすめです。また、うるおいを重視したい場合には、ホホバオイルや海藻成分が配合されているものを選ぶと良いでしょう。
3-4 価格で選ぶ
カラートリートメントは色が定着するまで3~5日程度連続で使用します。また、染まった後にも色を持続させるために3日おきに使うなど定期的に使用する必要があります。髪の長さによって使用量は変わりますが、1ヶ月で1本のペースで消費すると考えると、続けることが負担にならない価格のものを選びましょう。
4 おすすめの白髪染め用トリートメント7選
ここからは市販で買える白髪染め用カラートリートメントのおすすめ商品をご紹介します。白髪染め用のトリートメントは、おしゃれ染め用に比べるとよりトリートメント効果に力を入れたものや、植物由来の成分を使用しているものが多いです。
4-1 フラガール / カラートリートメント
マカダミアナッツオイルやココヤシ果実エキスなどを配合していて保湿力が高く、髪にうるおいを与えて傷みにくくしてくれます。さらに豊富なオーガニック成分配合で、頭皮の皮脂を調整し、髪だけでなく頭皮環境も整えます。
販売価格:¥2,200(税込)
内容量 :250g
カラー :全6色(グレーベージュ、ローズブラウン、ダークブラウン、アッシュブラウン、ナチュラルブラウン、ナチュラルブラック)
※編集部調べ
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4-2 利尻昆布 / ヘアカラートリートメント
無添加にこだわった作りで、髪や頭皮にやさしい使い心地のカラートリートメントです。イオン色素とナノ分子カラーという2つのカラー成分を配合。加えて、シコンやクチナシ、ウコン、アナトーなどの植物染料によりしっかりとよく染まるのがポイントです。また、28種類のうるおい成分を配合しているので、髪にツヤを与え、美しく保つこともできます。
販売価格:¥3,300(税込)
内容量 :200g
カラー :全4色(ライトブラウン、ナチュラルブラウン、ダークブラウン、ブラック)
※編集部調べ
4-3 ルプルプ / ヘアカラートリートメント
無添加処方で植物由来の染料を配合しており、髪や地肌にもやさしいカラートリートメントです。美容成分を94%配合し、海洋由来の保湿成分ルプルプ Wフコイダンと海洋深層水、ヒアルロン酸でうるおいを与えながら頭皮と髪を守り、染めるたびに美しい艶髪にしてくれます。
販売価格:¥3,300(税込)
内容量 :200g
カラー :全6色(ブラウン、ベージュブラウン、ダークブラウン、モカブラウン、ソフトブラック、ナチュラルブラック)
※編集部調べ
4-4 DHC / Q10プレミアムカラートリートメント
カラーリングだけでなく、ダメージ補修や白髪以外の年齢的な髪の悩み(うるおい、ハリ、コシ、艶、ボリューム)に効果的な美容液が配合されており、白髪と同時に髪質もケアしてくれます。放置時間が1回5分と短いのもうれしいポイントです。
販売価格:¥2,750(税込)
内容量 :235g
カラー :全4色(ブラック、ブラックブラウン、ダークブラウン、ライトブラウン)
※編集部調べ
4-5 プリオール / カラーコンディショナー
毛先までなめらか、ふんわりに仕上がり、ツヤのある美しい髪色へ。トリートメント処方でダメージをケアしながら指通りのなめらかさを叶えます。色ツヤマニキュア効果で、髪色を美しく見せてくれます。
販売価格:¥1,408(税込)
内容量 :230g
カラー :全3色(ブラック、ダークブラウン、ブラウン)
※編集部調べ
4-6 スカルプDボーテ / ヘアカラートリートメント
「ディープモイスチャーカラー設計」で髪にうるおいを与えながら内部まで深く染まり、すぐに落ちにくい色持ちを実現。さらにアルガンオイルやホホバオイルなどのオーガニックオイル配合で、染めるたびにツヤ感がアップします。さらに11種類の天然植物由来成分配合、パラベン、ジアミンなどの6つの無添加設計でやさしく白髪を染め上げます。
販売価格:¥2,852(税込)
内容量 :200g
カラー :全4色(ナチュラルブラック、ダークブラウン、マロンブラウン、ローズブラウン)
※編集部調べ
4-7 綺和美(KIWABI)/ Root Vanish ヘアカラートリートメント
世界的なマスターカラーリストKAZUMI氏監修のカラートリートメントです。こだわりのカラーリングはホームケアとは思えないほど深みのある自然な色合いに仕上がります。5年後、10年後の髪や頭皮の健康を考え、パラベンや鉱物油など7項目の無添加、ノンシリコン処方を採用。また、染毛剤の化学的な反応を利用しないヘアマニキュアタイプで、髪や頭皮への負担を最小限に抑え、白髪をやさしい色合いに染め上げます。 さらに、ローマカミツレやローズマリーなど髪や頭皮に良いとされる22種類の天然植物由来エキスを配合。髪にうるおいを与え、頭皮を健やかに保ちます。
販売価格:¥5,478(税込)
内容量 :150g
カラー :全3色(ブラック、ダークブラウン、ライトブラウン)
※編集部調べ
5 おすすめのおしゃれ染め用カラートリートメント3選
おしゃれ染め用のカラートリートメントはドラッグストアなどでも手軽に購入することができます。カラーバリエーションも豊富にあるので、好みの色を見つけてカラーリングを楽しみましょう。
5-1 アンナドンナ / エブリ カラートリートメント
1回の使用でほんのりと自然に染まり、連続使用することで徐々に濃く染まっていきます。単色での使用はもちろん、複数のカラーを混ぜて自分好みの色を作ることもできます。肌についた染料は石鹸で簡単に洗い落とすことができるので安心して使うことができます。
販売価格:¥1,540(税込)
内容量 :160g
カラー :全12色(ブラック、レッド、ブルー、ブラウン、グリーン、グレー、ベージュ、パープル、ピンク、オレンジ、カーキ、ワインレッド)
※編集部調べ
5-2 ネイチャー アンド コー / ボタニカル カラートリートメント
5種類のボタニカルトリートメント成分を配合。ノンシリコン処方でありながら、なめらかな仕上がりになります。ムラサキ根エキス、クチナシ果実エキス、ムラサキ根エキスなど植物由来の染料を使用し、髪や頭皮にやさしいカラートリートメントです。
販売価格:¥1,760(税込)
内容量 :150g
カラー :全5色(レッド、ブルー、ブラウン、グレー、パープル)
※編集部調べ
5-3 エンシェールズ / カラーバター
ダメージケアしながら同時にヘアカラーができるカラートリートメントです。トリートメントベースでできているので、髪を傷めず、使用後の手触りもしっとりなめらか。美容室で染めた後のホームケア(退色防止)に効果的。専用のクリアクリームやカラーバターの他の色を混ぜて簡単に色を薄めたりオリジナルカラーが作れるのも人気のポイントです。ジアミン系成分不使用。
販売価格:¥2,934(税込)
内容量 :200g
カラー :全27色+クリアクリーム
※編集部調べ
6 より髪をしっかり染める7つのポイント
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カラートリートメントはしっかり染まるまで繰り返し使う必要があります。しかし、できるなら1回でよく染まる方がいいですよね。染め方のポイントを押さえることでよりしっかり染めることができるのでぜひ試してみましょう。
6-1 乾いた髪に塗布する
濡れた髪よりも乾いた髪に使用した方がしっかり染まります。また、髪に皮脂やスタイリング剤が付着していると染料が浸透していきません。少し手間にはなりますが、染める直前にシャンプーをし、ドライヤーで乾かした後に使用すると良いでしょう。入浴時に使いたい場合には、シャンプー後にタオルドライをして余分な水分を取り除いてからカラートリートメントを塗布しましょう。
6-2 たっぷり使用する
トリートメントはたっぷりとまんべんなく塗布しましょう。少量だと染料が十分に浸透せず、染めムラの原因になります。
6-3 コームを使用する
髪に塗布する際に、粗目のコームを通すと染料をムラなく伸ばすことができます。この時、力強く何度も櫛を通すとトリートメント成分まで落としてしまう場合があるのでやさしく行うようにしましょう。
6-4 放置時間を守る
出典:123RF
カラートリートメントは塗布後に時間を置くことで髪にしっかり吸着、浸透します。商品ごとに推奨されている時間は異なりますが、少なくともパッケージに記載されている時間は必ず置くようにしましょう。よりしっかり染めたい方は記載時間より長めに放置してもよいでしょう。ただし、既定の時間で使用して、かゆみやかぶれなどの異常が出なかったことを確認してから試してください。
6-5 温める
髪は温かい方が染まりやすいです。そのため、室温は20℃以上を保ち、温かい状態で使用しましょう。塗布後にはシャンプーキャップを被ったり、ラップを巻いたりするとスチーム効果でよりよく染まるようになります。
6-6 ぬるま湯ですすぐ
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しっかり時間を置いたら、カラートリートメントを洗い流します。このとき、熱いお湯で洗い流すと定着しきっていない染料が流れ出してしまいます。36〜38℃くらいのぬるま湯を使用しましょう。また、ゴシゴシと強い力でこすると摩擦で髪が傷み、そこから染料が流れ出てしまうことも。やさしくお湯をそっと当てるイメージで洗い流しましょう。
6-7 しっかり乾かす
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カラートリートメントを洗い流した後は、しっかり乾燥させましょう。髪が濡れた状態で放置していると、せっかく髪に吸着させた染料が定着しません。まずはしっかりタオルドライで余分な水分を拭き取ります。この時、定着しきっていない染料がタオルにつきますので、汚れても良いものを使用するとよいでしょう。その後にドライヤーでしっかり乾かしましょう。
7 退色を防ぐコツ
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カラートリートメントは髪を洗うたびに色落ちしてしまいます。特性上、仕方ないことですが、出来るだけ長く色持ちさせたいですね。その場合には使用するシャンプーを変えてみましょう。
髪や頭皮にやさしく、酸性であるアミノ酸シャンプーは比較的色落ちを防ぐことができます。また、カラートリートメントを販売しているメーカーでは染料を含んだカラーシャンプーを取り扱っている場合もあります。併せて使うことでさらに効果を発揮しますので、ライン使いするのもおすすめです。
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8 まとめ
目立ってきたちらほら白髪や生え際の白髪、染めたヘアカラーが色落ちした髪、傷みの激しいパサパサのダメージヘア。どれも避けたい髪の悩みですよね。きれいな髪を維持しながらヘアカラーを楽しみたいのであれば、カラートリートメントがおすすめです。好きな髪色とツヤ髪を手に入れて、頭の先からおしゃれを楽しみましょう。