
最近なんとなく髪のボリュームがなくなったり、髪にコシがなくなった気がするというあなた、薄毛が進行しているかもしれませんよ!
でも大丈夫、髪の変化に気づいたときからでも早めの対策をしておくと薄毛の進行は抑えられます。女性の場合、男性の薄毛とは原因が異なり、対策次第で改善する可能性が高いのです。
今回は、女性の薄毛の原因とその対策についてまとめたので、ぜひ参考にしてください。
1 タイプ別にみる女性の薄毛の特徴
薄毛といっても人それぞれさまざまなタイプがあります。特に女性に多い5つのタイプの薄毛をピックアップしたので、自分がどれに当てはまるのかをチェックしてみてください。
1-1 全体的に髪が薄いタイプ
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こちらは女性男性型脱毛症(FAGA)と呼ばれており、特定の場所が薄くなるのではなく、全体的に髪が薄くなってしまう状態です。
加齢や更年期による女性ホルモンの減少に伴って発症することが多く、1つの毛穴から数本生えていた髪が少なくなったり、髪自体が細くなったりすることで全体的なボリュームが失われてしまいます。
1-2 頭頂部が薄いタイプ
頭頂部が薄くなっているのも、FGAGによるものが多いです。普段自分で見る機会が少ないので、気づかないうちに徐々に広がっていくのが特徴です。
広範囲に薄毛が広がってしまわないよう、定期的に鏡でチェックしましょう。
1-3 分け目が薄いタイプ
髪の分け目が目立ったり、頭皮が透けて見えるようになっている方もFAGAの特徴です。全体的に髪が少なくなったり細くなることで、髪と髪との間に隙間ができ、分け目などの地肌が目立つようになってくるのです。
前髪など確認しやすい部分でチェックするようにしてみてください。
1-4 生え際や側頭部が薄いタイプ
いつも髪を同じように結んでいる方は髪を引っ張っていることで負荷がかかり、髪が抜けてしまうことがあります。これらを牽引性脱毛症と言います。
また髪を引っ張る癖がある方も、その部分が抜けてしまう薄毛でこのタイプになります。
1-5 円形・楕円形の脱毛が起こるタイプ
500円玉程度の大きさの脱毛は円形脱毛症と言われ、徐々に起こるものではなく、突発的に起こります。
ほとんどの人が自然治癒すると言われていますが、ストレスなどによる自己免疫疾患によって発症するものなので、再発する可能性が40%と高くなっています。
1-6 出産以降に薄くなるタイプ
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出産後は体にさまざまな変化がありますが、薄毛もその1つで分娩後脱毛症と言われています。
妊娠中〜出産後はホルモンの変化が大きいために起こるとされています。シャンプーやブラッシングの際、髪が今まで以上に抜け落ちやすくなり心配になると思いますが、大体2~6ヶ月程度で治まることが多いようです。
2 女性の薄毛に共通して考えられる原因
薄毛にもさまざまなタイプや特徴があることがわかりました。原因もそれぞれですが、共通して考えられる要因もあります。
次に挙げることは、女性の薄毛につながる原因になり得ることばかりなので、しっかりと頭に入れておいてください。
2-1 遺伝
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薄毛になりやすい遺伝子を父親や母親から受け継いでいる人は、そうでない人よりも薄毛になる確率が高くなります。ただし、薄毛になりやすい遺伝子を受け継いでいるからと言って、必ずしも薄毛になるというわけではありません。
その他の薄毛の原因を除去し、薄毛にならないように努力することが薄毛を回避するための道でもあるのです。
2-2 血行不良
体の血行が悪くなってしまうと、頭皮に栄養や酸素が行き渡らなくなり、健康な髪が育ちにくくなってしまいます。つまり、生えてくる髪が細く抜け落ちやすくなってしまうのです。
また、頭皮自体の血行不良も薄毛の原因になってしまいます。毛根にある毛母細胞が栄養や酸素の供給をうまくできなくなったり、髪が生えてくるはずの通り道も固くなり、スムーズに生えなくなってしまうのです。
2-3 生活習慣の乱れ
毎日の生活習慣の中には、薄毛の原因となることがたくさん潜んでいます。
習慣づいてしまって普段なかなか意識することはないかもしれませんが、一度自分の生活習慣を見直して、薄毛の原因を作り出していないかチェックしてみましょう。
2-3-1 偏った食べ物による栄養不足
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女性に多く見られるのは、ダイエットによる栄養不足です。食べ物が偏っていたり、食べる量が少な過ぎたりすると栄養不足に陥り、頭皮や髪に必要な栄養が届かなくなってしまいます。
インスタント食品や脂質・糖質の多い食事などに偏らないよう気をつけましょう。
2-3-2 睡眠不足
髪の成長を促す成長ホルモンは、睡眠中が最も活発に分泌されます。
眠りが浅かったり、睡眠時間が足りなかったりすると成長ホルモンが十分に分泌されず、健康な髪の発育が阻害されてしまいます。
2-3-3 運動不足
運動不足になると、筋肉の活動が減ってしまい血液の循環がうまく行われません。そのため血行不良につながり、健康な髪が育ちにくい状態になります。
また、運動不足は自律神経の働きを悪くする原因にもなり、ストレスが溜まりやすくなります。ストレスも血管を収縮させ血行不良につながります。
2-3-4 過剰な飲酒・喫煙
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日常的に大量のお酒を飲む方は注意が必要です。大量に摂取したアルコールを分解するため、優先的に栄養が消費されます。そのため、頭皮や毛根へ届けるべき栄養も使われてしまい、髪を作る機能が低下します。
また、喫煙をする方も注意が必要です。タバコに含まれるニコチンは血流を悪くします。さらに、喫煙は体内のビタミンCを破壊します。血流を悪くするだけでなく、頭皮のターンオーバーも阻害し、頭皮が固くなってしまいます。
2-4 頭皮環境の悪化
頻繁にパーマやヘアカラーを施したり、間違った頭皮ケアを続けることで頭皮にダメージを与え、薄毛の原因を作り出していることもあります。
実際、どういった行動で頭皮にダメージを与えているのかを挙げてみます。
2-4-1 パーマやヘアカラー剤によるダメージ
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パーマやヘアカラーの薬剤は、頭皮に多大なる負担をかけてしまいます。
特に市販で売られているセルフ用の薬剤は頭皮に対して刺激が強く、美容室で行うよりもトリートメント効果も少ないので、ダメージも大きくなります。間隔を空けずに頻繁に行ってしまうと頭皮の炎症が起きたり髪が傷んでしまい、髪が細くなる原因になります。
また、薬剤によるアレルギーを起こし、抜け毛が増えることもあるようです。抜け毛が増えるのと同時に、薬剤のダメージによって髪が細くなるので、より薄くなったように感じます。
2-4-2 誤ったヘアケア
普段何気なく行っているヘアケアが薄毛の原因になっている場合もあります。
刺激の強いシャンプーを使っている、シャンプーやトリートメントをしっかり洗い流せていない、髪をすぐに乾かさないなど、頭皮の負担になる行為は数多くあります。頭皮環境を正常にしないと健康な髪が生えにくくなってしまいます。
2-4-3 紫外線によるダメージ
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顔や体だけでなく、頭皮や髪にも紫外線対策は行っていますか?つい忘れがちですが、頭皮には顔や体の2~3倍程度の紫外線が当たると言われています。
紫外線を浴びることで頭皮が酸化し細胞にダメージを与えてしまいます。そうすると髪を作る毛母細胞の機能も低下してしまうので、髪が育ちにくくなってしまいます。
2-5 ホルモンバランスの乱れ
女性には髪を美しくしてくれる「エストロゲン」という女性ホルモンが存在します。このエストロゲンが何らかの影響によって分泌量が減少することにより、薄毛になってしまうのです。
エストロゲンの分泌を乱れさせるものには、ストレスや睡眠不足などさまざまな理由が考えられます。もちろん老化によっても減少しますが、産後の抜け毛もこのエストロゲンというホルモンバランスの影響によるものが大きいようです。
3 今日からできる薄毛対策12選
さまざまなタイプの薄毛がありますが、すべての薄毛の改善につながる対策をまとめました。早めの薄毛予防として効果を発揮できるよう、今日から始めてみることをおすすめします。
3-1 生活習慣を改善する
なにげなく行っている毎日の食事や睡眠は、頭皮環境に大きな影響を与えています。体の内側から改善することが、健康な髪の成長を促して薄毛予防につながるのです。
3-1-1 バランスの取れた食生活
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1日3食バランス良く食べることが理想的ですが、今回は特に髪に深い関わりのある栄養素をご紹介していきたいと思います。
まず、髪の主成分となるたんぱく質、髪の生成を促すミネラル、良質な髪を維持するために必要なビタミンです。たんぱく質が豊富なのは肉、卵、納豆。ミネラルが豊富なのは牡蠣、昆布、いわし。ビタミンはかぼちゃやレバー、アーモンドに多く含まれています。こういった食材を中心に取り入れながら、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、免疫機能の異常が原因と言われている円形脱毛症は、腸内環境を整えることが免疫を強くすることにつながるそうです。腸内の善玉菌を増やすヨーグルトや納豆などを意識して食べるようにするのもおすすめです。
>>美髪に必要な栄養素6つとおすすめの食べ物12品で薄毛&抜け毛対策!
3-1-2 規則正しい睡眠
寝ている間に成長ホルモンが分泌されることで髪は作られていきます。特に重要なのは22時から2時までの時間帯で、髪を作るもととなる毛母細胞が修復される大切な時間と言われています。
どうしてもこの時間に睡眠が取れない場合は、毎日なるべく同じ時間に寝て同じ時間に起きることを心がけましょう。毎日同じ行動を繰り返すことで、体の調子が整いやすくなり、ストレスが溜まりにくくなります。
3-1-3 適度な運動
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適度な運動はストレス対策にも、血行を良くするのにも役立ちます。ウォーキングなどが理想的ですが、あまり時間が取れない場合は家の中でできるストレッチやマッサージを取り入れましょう。少しの時間でも、毎日続けることが大切です。
3-1-4 過度な飲酒と喫煙を控える
お酒は毎日飲まず、飲む日を決めるのがおすすめです。毎日過度に飲みすぎなければ影響は少ないと言われているので、嗜む程度にしましょう。
また、タバコは本数を減らすこと、できればやめるのが髪にとっても体にとっても良いでしょう。
3-2 ヘアケアを見直す
当たり前のように行っているシャンプーやブロー、ヘアセットですが、実は頭皮にダメージを与えて薄毛の原因を作っているかもしれません。
今一度、自分のヘアケア方法を見直し、頭皮環境を整えるようにしましょう。
3-2-1 正しいシャンプー方法を実践
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シャンプーと言っても、実は正しい手順や方法があるのをご存知ですか?誤った方法でのシャンプーは逆に頭皮へダメージを与え兼ねないので気をつけましょう。
正しいシャンプー方法の手順は以下になります。
①軽くブラッシングをしてほこりや汚れを落とす。
②シャワーでしっかりと予洗いをする。
③シャンプーを手でしっかり泡立て、その泡で髪や頭皮を洗い上げる。爪を立てずに指の腹でマッサージするように洗うように心がける。
④すすぎ残しがないようにしっかりとすすぐ。洗う時間よりもすすぎに時間をかけるくらいでOK。
3-2-2 シャンプー後はすぐに乾かす
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髪を濡れたまま放置すると頭皮に雑菌が繁殖し薄毛に繋がります。また、髪や頭皮の乾燥にもつながり頭皮環境の悪化に陥ってしまいます。シャンプーをした後は、なるべく早く乾かすように心がけてください。
しっかりタオルドライをした後、頭皮を乾かすイメージでドライヤーを頭から20cmほど離した状態で使うようにしましょう。
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>>髪ダメージや薄毛の原因を作らない正しいドライヤー方法
3-2-3 シャンプーを見直す
洗浄力の強いシャンプーを使っている場合、頭皮が乾燥しやすくフケができやすくなり、健康な髪が育ちにくくなります。
洗浄力が穏やかで頭皮に負担が少なく、不要な汚れだけ落としてくれるアミノ酸系の洗浄成分を使用したシャンプーに変えるのも1つの手です。特に乾燥肌、敏感肌の方にはアミノ酸シャンプーがおすすめです。
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3-2-4 正しいブラッシングをする
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シャンプーの前やドライヤーの後、ヘアセットの時とブラッシングをする機会はたびたび訪れます。ブラッシングは頭皮に適度な刺激を与え、血流を良くしたり、ほこりなどの汚れを落としやすくする効果があります。
ただし、強くブラッシングをしたり誤ったやり方をしていると、逆に頭皮に負担を与えることになってしまいます。気持ち良いと思える強さでブラッシングをしたり、素材は木など天然素材のものを使用し、頭皮に優しく静電気を防ぐようにしましょう。
3-2-5 髪や頭皮の紫外線対策
紫外線は頭皮環境を悪化させる原因にもなるので、頭皮の環境を健やかに保ち薄毛を予防するには、紫外線対策も重要です。
UVカットの帽子を被る、日傘をさす、髪用の日焼け止めを使うといった方法があります。TPOに合わせて自分に合った方法で頭皮を紫外線から守るようにしましょう。
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3-2-6 頭皮マッサージを行う
ヘアカラーやパーマを頻繁にしすぎると頭皮のダメージに繋がります。なるべく頻度を少なくするようにし、美容室で髪の状態を相談しながら薬剤を決めてもらうのがおすすめです。
また、白髪染めをしている方は、髪や頭皮にダメージを与えないヘアカラートリートメントに変えるのも良いでしょう。
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3-3 ウィッグの活用
今すぐ薄毛をなんとかしたい!という場合はウィッグの活用もおすすめです。部分用のものや人毛のもの、ブローができるものも多く販売されており、ナチュラルな仕上がりになります。ボリューム感やヘアスタイルなど、好みのものを選んでおくと使うのも楽しみになりますよ。
3-4 専門医に相談する
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さまざまな改善方法を試しても薄毛が進行してしまうようであれば、病院に相談して治療することを考えてみても良いかもしれません。
特に分娩後脱毛症や円形脱毛症の場合、時間が経ってもあまり改善しない場合は、他の原因や病気の可能性も考えられるので、一度専門医を受診することをおすすめします。
4 まとめ
薄毛といっても、タイプや原因などさまざまであることがお分かりいただけたかと思います。薄毛の対策は今すぐに効果が現れるものではありませんが、続ければ徐々に変化が出てきます。
薄毛が進行してしまう前の早めの対処で、少しでも悩みが軽くなるようにしておきましょう。