
bloc / 山本洋史さん
・PROFILE
独創的な世界観とカルチャーを感じせるスタイルで、東京のファッションシーンを牽引する存在のヘアサロン、blocの代表。2016年シュワルツコフ日本アンバサダーに就任。活動の場を広げている。同年6月には、15周年を記念した写真集『HAIR』を出版。中島美嘉さんの表紙も話題に。LOUIS VUITTON シティガイド 東京 2016にもサロンが掲載される。
渋谷と原宿の間に位置し、まさに隠れ家サロンといった形容がぴったりのbloc。時代の先を行くスタイリング感覚と、それを実現する技術でファッション関係者や芸能人から支持されている。そんな東京を代表するサロンの代表、山本洋史さんに、35歳以上のお客様から相談されることの多いヘアの悩みとその解決法を詳しく伺いました。
――35歳以上のお客様によく相談される髪質に関する悩みとその解決法を教えてください。
髪が細くなってきて、ハリやコシも無くなってきたため、髪型が決まらない、スタイリングが難しくなってきた、という方が多いですね。そういった場合、カットテクニックでボリューム感を出すといった方法もあります。僕の場合は、髪型だけではなく、お客様それぞれの顔の骨格や頭の形、髪質を見て、最善のスタイルや雰囲気をご提案させていただいています。パーマで柔らかなボリューム感やニュアンスを加えることも可能です。また、お客様自身がご自宅でスタイリングコントロールしやすいように考えています。
――山本さんは、才能、ビジョン、芸術性の全てを兼ね備え、類を見ないスタイリストとカラーリストとして世界中から選出されるシュワルツコフアンバサダー日本代表に2016年に就任していらっしゃいますが、毛髪に関して「毛細り」には、どういった対処が考えられますか?
毛髪自体の栄養不足に対しても、その方に合った最適なヘアケア製品をご提案しています。ご自宅でのヘアケアも大切で、日常使われるシャンプーやトリートメントも、適切なものを使用すれば、改善効果は得られます。みなさん、トリートメントには気を使われますが、実はシャンプーが大事なんです。頭皮ケアや、毛質改善にきちんと効果が出る高品質のシャンプーをよく見極め、選ぶようにおすすめしています。
――様々な毛質の悩みに対して、他にはどういった対処法が考えられますか?
年齢にかかわらず、blocでは髪質に合ったカットやパーマなどの施術を提案させていただいています。
髪の固い方には柔らかな髪に見える、フェザーカットというテクニックを使います。髪の厚みをコントロールしたり、毛先に軽く動きをつけることで、柔らかな印象を演出することが可能です。また、扱いやすくすることで幅広いスタイルに対応できるようにします。
――クセ毛の方にはどのような提案を行っていますか?
クセといっても様々で、お客様ご自身が、扱いづらさをどう感じているかといったところをよく伺います。クセを活かしたい方には扱いやすく、バリエーションで変化もつけやすいスタイルを、また、クセをなくしたい方にはストレートパーマや縮毛矯正の最上級のものを準備しています。まずは髪の悩みを聞かせて頂けると嬉しいですね。
――年齢を気にされている方には、どのようなスタイリングをおすすめしているのでしょうか?
年齢にかかわらずblocでは時代性やカルチャーを大切にしながら、ファッション感をプラスしつつ、骨格の見え方をコントロールしてバランスを取るようにしています。
また、顔の全体的な印象が暗くなりがちというご新規様には、カラーリングで印象を変えたりもしますね。blocでは、カラーリングのスペシャリストも在籍しています。暗い色でしか実現できないとされてきた、白髪染めやリタッチなども、高い技術と豊富なカラー剤を持ち合わせており、ハイトーンでの施術も可能です。
――具体的に顔の印象を明るくできる、おすすめのヘアカラーはありますか?
ベージュ系のグラデーションカラーですね。根元からの明るさを控えることで、躍動感と、空気感をプラスできるとともに、次回のカラー時も施術がスムーズで髪への負担も最小限で済みます。
白髪でお悩みの方には、繰り返しのリタッチなどでダメージを受けた髪への負担も抑えつつ色を入れる、自然なヘアカラーの施術法などもあります。
――カラーリング時にも、髪への負担を考えられているのですね。自宅ケアでヘアカラーを長持ちさせるコツはありますか?
最も効果的なのは、シャンプーをカラー用のものにすることですね。カラーリング直後の髪はアルカリ性に傾き、キューティクルが浮き上がった状態になります。この、キューティクルが開いた状態を、色素流出防止成分や、色素結合成分、アミノ系成分、毛髪保護成分等で修復し、色持ちさせます。褪色は、洗浄次第で大きく変わってきます。
――今回手がけたスタイルについて教えてください。
髪が傷まない 酸性デジタルパーマと、ウルフヘアーを意識したカットにより70年代のボヘミアンな雰囲気をとり入れた、フェミニン×ワイルドな印象のヘアです。ツヤのある質感と後ろ下がりのラインにこだわりました。アレンジにより変化もつけやすいスタイルですね。
アレンジパターンでは、顔まわりのヘアをすっきりとさせつつ、ねじりと三つ編みをMIXして、ルーズに仕上げることで、知的でありながら親しみやすい印象をプラスしました。バングは軽く分けて耳を出すことで、爽やかな清潔感や品の良さも感じられると思います。
――「Beauty Air」をご覧の皆様に、メッセージをお願いいたします。
年齢を重ねた方へは、カットやスタイリングでクラシカルな空気感を加えてあげることで、より素敵に見えます。また、フェイスラインの周りに遊びを入れたり、表情が明るく見えるオーダーメイドのカラーリング等で、その方の個性に合った美しさを引き出します。
【bloc】
東京都渋谷区神南1-5-19 ハレ神南1-3F
TEL:03-5784-3228
11:00〜21:00(平日)
10:00〜20:00(土日祝)
定休日:なし
カメラ(スチール、動画)/大根大和
取材・文/木村浩章