
K-two サロン事業部プレジデント / 塚本繁さん
・PROFILE
2011年、K-two全グループサロン事業部プレジデントに就任。美容業界のトップを走り続け、トレンドリーダーとして国内外から注目される存在。個性、骨格に合わせた小顔効果のある独自のカット理論に定評があり、造りだすスタイルは、広い世代の女性から絶大な人気を誇っている。サロンワークはもちろん、講演やセミナーなどでも活躍している。
どの世代の女性にも、必ずある似合うスタイルを引き出す
“大人の女性を美しく”をコンセプトに、おしゃれ感度の高い女性たちから人気を集めているK-two。そのサロン事業部を統括するプレジデントであり、予約の取りづらい人気スタイリストとしてもサロンを牽引する塚本繁さん。1人ひとりの骨格や顔立ちの特徴を活かした小顔カットの名手として知られる塚本さんが、大人の女性にぴったりのエイジレススタイルを提案してくださいました。
――塚本さんといえば、小顔効果の高い独自のカット技術がよく知られていますね。今回のモデルさんには、どのようなイメージをもってカットされたのでしょうか?
彼女と最初に話した時に、大人の上品さを持たせながらも、カジュアルさもあるスタイルにしたいという要望がありました。それで、鎖骨下レングスの、大人のミディアムボブを提案しました。
カットのポイントは“重さと軽さの両立”。毛先は重めにすることで落ち着きのある上品さを表現しつつ、表面にレイヤーを入れることで軽やかな動きも表現しました。また、前髪を内側に短い部分を作ったダブルバングにしているので、シーンによって上品さとカジュアルさの両方を使い分けられます。内側の短い部分を見せるとカジュアルに、横に流すと長めの前髪になり上品で大人っぽい雰囲気に、というように2ウェイのスタイルを自在に楽しんでほしいと思います。
――塚本さんのカットは再現性の高さも魅力です。今回のスタイルも含め、再現性の高さの秘密はなんでしょうか?
アウトラインで作ったフォルムを絶対に壊さないことです。髪の毛をすくと髪が動きやすくなったり、軽やかになる反面、スタイルを作る線があやふやで弱くなってしまう。またチョップカットのように先をギザギザにするカット法も、フォルムがあやふやになりがちです。こうした手法を使わず、最初に作ったフォルムを壊さないように間引く独自の技術で、スタイルをキープできることを大切にしています。お客様が家に帰ってから、2ヶ月後もまとまりやすい、というのを常に目指しています。
――明るすぎず、暗すぎず。カラーも大人の女性にぴったりですね。
8トーンのカラー剤を使った、ツヤ感のあるチャコールブラウンです。ぱっと見た感じは暗めのトーンで落ち着いていますが、自然光が当たると1トーンぐらい明るく見えるのが特徴です。大人の女性が最も大切にしたいのは、年齢とともに失われがちな髪のツヤ感。ツヤや透明感がなくなると、一気にエイジングを感じさせてしまいます。今回、モデルさんにも深みの上品なカラーに染めながらも、透明感のある適度な明るさが出るように仕上げています。
――今回のモデルさんは、白髪がほとんど目立ちませんが、30代を過ぎると白髪が少しずつ目立ち始めます。でも、まだグレーカラーに変えてしまうには抵抗のあるという方も多いと思うのですが…。
少しずつ白髪が生えはじめたばかりのファーストグレー世代のお客様には、第三のカラーをお薦めしています。第三のカラーというのは、ファッションカラーと白髪染めの間にある新しいカラーのこと。このカラーは、明るさをキープしながら、白髪を目立たなくさせ、さらに透明感もあるのが利点です。また白髪は目立たないようにしたいけれど、白髪染めはまだしたくないという方の心理的なストレスや悩みを和らげられるメリットもあるので、サロンで相談してみるといいですよ。
――どの程度の量になると、白髪染めをするとよいでしょうか?
白髪が全体の10%〜15%を超えたら、グレーカラーをしたほうがいいですね。ただ、白髪の生える場所は、人によってさまざま。顔周りに白髪が集中し、ほかの部分は白髪が少ないという方もいらっしゃいます。そんな方には、顔周りにだけグレーカラーを使い、その他の部分は第三のカラーを使うというような使い分けも可能です。お客様のそれぞれの白髪の生え方を見て、相談しながらカラー剤を選んでいます。
――今回のモデルさん、アレンジをするとまた印象が変わりましたね。どのようにされているのですか?
落ち着いた大人の女性なので、あまりゴージャスに飾りたてるより、日常的に簡単に取り入れられるものを考えました。両サイドをツイストして後ろで留めて、トップの毛をランダムに引き出してニュアンスを出せば仕上がり。簡単でしょ。こうしたアレンジ方法を知っておくと、手軽に若々しく華やかな雰囲気に演出することができます。カジュアルなドレスアップ、というところですね。ママ友の集まりなど、華やかにしたいけれど、あまり決め過ぎたくはない、という日に最適です。
――次回は、K-twoが長年力を入れてきた、大人の女性が美しい髪を保つためのケアを紹介したいと思っています。
Part2はこちら>>【K-two 塚本繁 Part2】究極のインナービューティメニューが充実のラインアップ。総合的に女性のキレイを創出!
【K-two AOYAMA】
東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山8F
TEL:03−5778–3329
11:00〜19:30(月曜、水曜〜金曜 カラーとパーマの最終受付19:00)
10:00〜19:00(土曜・日曜・祝日 カラーとパーマの最終受付18:30)
定休日:火曜(定休日が祝日の場合は営業)
http://www.k-two.jp/salons/aoyama/
カメラ(スチール、動画)/大根大和
取材・文/宇治有美子