
「毛が多い、長い」「下着からはみ出す」など、ボリュームに関する悩みが圧倒的のアンダーヘア。デリケートゾーンは粘膜に近く、常に高温多湿な部分がアンダーヘアに覆われているため、不潔になりやすい部位です。排泄物や下着による刺激だけでなく、毛そのものによる刺激や微生物の繁殖面からも、常に清潔に保つことが大切です。
今回は、アンダーヘアのお手入れのステップや正しい剃り方をご紹介します。また、カミソリによるお手入れで多くの人が抱く疑問も解決します。
Contents
1 アンダーヘア(VIO)のお手入れの基本
1-1 V・I・Oラインとは?
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1-1-1 Vライン
Vラインは下着や水着を履いたときに、”V字”に見える部分です。「ビキニライン」とも呼ばれ、逆三角形の範囲全てを指す場合もあります。Vラインは、ショーツによる摩擦で炎症や色素沈着等を起こしやすく、また生理中にはむれやすいエリアでもあります。感染も起こりやすいため、清潔にしましょう。
1-1-2 Iライン
Iラインは股関節の内側、外陰部周辺の毛のことです。陰唇や膣に接しているため、常に高温で湿った状態です。おりものや尿、経血によるかぶれが起こりやすく、刺激や摩擦を受けやすい場所なので清潔に保たなければ、恥垢が溜まってニオイを発したり、感染を引き起こしたりしてかゆみが現れることがあります。
1-1-3 Oライン
Oラインは肛門周り、「ヒップ奥」とも呼ばれる部位です。ペーパーや生理用品の摩擦以外に便などの刺激が加わりやすい場所です。長時間座る姿勢の人は、圧迫やムレの影響も出やすくなります。
1-2 お手入れのステップ
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1-2-1 量と長さを整えるには電動トリマーがおすすめ
アンダーヘアの量を整えるには、電動トリマーの使用がおすすめです。アンダーヘアをハサミでカットすると、切断面が鋭角になり、下着から突き出してしまったり、処理後にチクチク感を感じる原因になったりします。
トリマーだと切断面がほぼ平面になるのでケア後も快適です。また、カミソリで剃る場合も、長いままだと毛が引っ張られて毛根を傷める可能性があるため、まずはトリマーで長さをカットしてから行いましょう。
1-2-2 下着や水着からはみ出す部分を確認
きれいに仕上げるためには、まず剃る範囲を決めます。下着や水着を着用した際に、はみ出してしまう部分を確認しましょう。
1-2-3 カミソリで余分な毛を剃る
ゆっくり小まめにカミソリを動かして、ビキニラインのムダ毛を剃りましょう。ビキニラインはデリケートな部分でもあるため、肌負担の少ない敏感肌用のカミソリを選ぶと良いでしょう。シェービング剤を使えば、さらに肌にやさしいシェービングができます。
1-2-4 シェービング後の保湿でさらなるツルスベ肌へ
ビキニラインの肌はとても敏感。お手入れ後はムダ毛やシェービング剤をよく洗い流し、刺激の少ないローションや乳液でたっぷり保湿をしましょう。
■アンダーヘアの量や長さを整える理由
アンダーヘアの長さや量が多ければ、デリケートゾーンを清潔に保つことは困難になります。長い髪の毛が短い髪に比べてお手入れが大変なのと同じこと。頭皮をきれいに洗っても、すすぎに手間がかかる長い髪は汚れやシャンプー剤が残りやすく、頭皮のかぶれを招きます。
アンダーヘアも然り。せっかくデリケートゾーンを清潔にしていても、アンダーヘアが伸ばし放題でお手入れしていないのでは意味がありません。ヘアの濃さや太さを変えることはできませんが、せめて量や長さを整えましょう。
2 【V・I・Oライン別】シェービングのコツ
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V・I・Oラインはデリケートなゾーンで、かつ処理がしづらい場所。肌にやさしい4、5枚刃や、敏感肌用カミソリを使用しましょう。毛が長い場合は、あらかじめトリマーで長さをカットしておくと剃りやすいです。
2-1 Vライン
V・I・Oのなかでは、お手入れをしている人が最も多い部位(※)。Vラインは、剃る範囲が決まったら、剃りやすい体勢をとり、やさしく剃ります。重ね剃りはしないようにしましょう。
2-2 Iライン
自分の目では確認しづらい部位のため、お手入れの際は鏡を使うなど工夫しましょう。約4割の女性がお手入れをしています(※)。確認しやすい体勢をとり、一気に剃ろうとせずに片側ずつ丁寧に奥から手前にやさしく剃ります。完全に剃りたくない人は、トリマーで量と長さを整えるだけでも下着などからはみ出しにくくなります。
2-3 Oライン
約4割の女性がお手入れをしています(※)。Oラインは剃り残しが多い部分なので、まずは毛の生えている部分を鏡で確認しましょう。そしてお尻を片方ずつ外側に押さえながら、外側から内側へ細かく丁寧に剃っていきます。随時、鏡で確認しながら剃りましょう。
(※シック調べ 10~30代女性276名を対象に調査(2019年1月))
3 アンダーヘアのお手入れでやってはいけないこと
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3-1 毛抜きを使ってトリミング
毛のお手入れは、カミソリが基本です。すべて毛抜きでお手入れをした場合、毛穴が黒ずんだり、鳥肌が立ったように盛り上がることも。また、次に生える毛が埋没毛になって、皮膚の下を1センチ以上も這うケースがあります。
3-2 ハサミでカット
アンダーヘアをハサミでカットすると、切断面が鋭角になり、下着から突き出してしまったり、処理後にチクチク感を感じる原因になるため、避けた方が良いでしょう。アンダーヘアのカットにはトリマーがおすすめです。トリマーは外刃と内刃の角度が決まっており、毛の切断面が一定してほぼ平面になるため、不快なチクチク感が生じにくい構造になっています。
3-3 石鹸やボディソープで剃る
アンダーヘアはデリケートな部分でもあるため、シェービング剤の使用をおすすめします。刃のすべりをなめらかにする透明なジェルタイプのシェービング剤は、剃る部分が確認しやすく、凹凸や骨ばったところが多いアンダーヘアに便利です。
■ シック / ハイドロシルクシェービングジェル
2種のヒアルロン酸(うるおい成分)を配合。剃るときも肌の水分を保ち、しっとりすべすべ肌に。ジェルがムダ毛をやわらかくし、刃の滑りをなめらかにすることで、敏感肌の方にもやさしいシェービングを実現します。※皮膚刺激テスト済(全ての人に刺激がおきないというわけではありません。)
3-4 全ての毛をなくしてしまう
アンダーヘアをスキンヘッドのように全てなくした状態は、清潔ではあっても膣への雑菌の侵入を防ぎ、衝撃をやわらげてクッションになるという機能面が劣ります。ショーツからはみ出ないように量や長さを整える程度が良いでしょう。
4 アンダーヘアのお手入れの疑問を専門医が解決!
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カミソリによるアンダーヘアのお手入れで多くの人が抱く疑問を皮膚科専門医の赤須 玲子先生に教えていただきました。
Q1 アンダーヘアと他の体毛はどう違うの?
アンダーヘアは、頭髪・脇毛と同じく、太くてしっかりした「硬毛」です。一方、顔・腕・脚などは、「中間毛」「軟毛(うぶ毛)」であることが多く、毛の種類が異なります。硬毛は、中間毛や軟毛以上に清潔に保つ配慮が必要です。
Q2 トリマーは肌に安全なの?
正しい使い方をすれば、肌を傷つける心配はなく、デリケートゾーンにも安心して使用することができます。トリマーの刃はガードに覆われており、直接肌に触れることはないため、肌を傷つける心配はありません。風船を人に見立て、実際にお手入れするときのようにトリマーを当てた実験では、風船が割れることはありませんでした。
Q3 毛がゴワゴワして剃りにくい。
毛を十分に湿らせるとやわらかくなり、剃りやすくなります。特にアンダーヘアは太くて硬いことが多いため、お手入れの前にはお風呂に入り、毛を柔らかくした上で処理すると良いでしょう。
Q4 シェービングを避けた方がいい時期はあるの?
生理前は皮膚が敏感な状態になるので避けた方が良いでしょう。生理が終わって1週間くらいの時期が最もシェービングに適しています。
Q5 アンダーヘアをお手入れすることでニオイが抑えられるの?
アンダーヘアの量と長さを整えて清潔に保てば、デリケートゾーンのニオイを抑えることができます。デリケートゾーンには、脇や乳輪にもある「アポクリン腺」という脂質とたんぱく質を含む汗を分泌する汗腺が多く存在しています。そのため、アンダーヘアを伸ばし放題にしていると、毛に付着した大量の汗を皮膚の常在細菌が分解して、ニオイが発生してしまうのです。
赤須 玲子先生
確かな臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療が定評。専門はシミ、シワ、ニキビ、ホクロなど。著書に「顔そりスキンケア」「2週間でつるつる美肌になる本」がある。皮膚科専門医、医学博士、アメリカ皮膚病理認定医、赤須医院院長。
5 おすすめの女性用シェーバー
5-1 シック / ハイドロシルクトリムスタイル ホルダー
防水加工のビキニライン用電動トリマー付カミソリです。刃の1枚1枚についた独自のスキンガードが肌への負担を軽減。1つのアタッチメントで4段階の長さに調整可能でチクチクしにくい仕上がりに。これ1本で初めてでも簡単に自然なビキニラインケアができます。