
1 「パーマをかける」とは?
出典:pixta
「パーマをかける」ことを化学的に説明すると‟毛髪のシスチン結合を「還元」して「酸化」する”ということになります。
パーマ液は1剤と2剤に分かれており、1剤で「還元」作用を、2剤で「酸化」作用を行います。
「還元」とは毛髪のシスチン結合を切断することで、「酸化」とは切断したシスチン結合を再結合することです。
この「切断」と「再結合」のはたらきを利用して、毛髪のロッドを巻き付けた状態で結合を切断し、再結合することで髪にウェーブを作っていきます。
2 1剤のはたらき
出典:pixta
1剤の成分は以下の3つに大別されます。
➀還元剤
⇒ 毛髪のシスチン結合を切断(還元)します。
⇒ 還元剤の種類はチオ系/シス系/システアミン/その他、さまざまな種類があり、それぞれに違った仕上がりや質感となります。
②アルカリ剤
⇒ 毛髪を膨潤させ、キューティクルを開き、還元剤の毛髪内部への浸透を促します。
⇒ 一般的に、pHがアルカリ性に傾くほどパーマがかかりやすくなりますが、毛髪への負担も大きくなります。
③その他(添加剤)
⇒ 感触の向上、毛髪補修、頭皮への刺激緩和、などの効果成分です。
このように、3つの要素を組み合わせることで2剤は構成されています。
3 2剤のはたらき
出典:pixta
➀酸化剤
⇒ 1剤で切断(還元)したシスチン結合を再結合(酸化)します。
⇒ 酸化剤の種類はブロム酸系/オキシ(過酸化水素)系などがあり、それぞれに仕上がりの質感の違いがあります。
②その他(添加剤)
⇒ 感触の向上、毛髪補修、頭皮への刺激緩和、などの効果成分です。
サロンでは、何タイプかの薬剤をストックしてあり、お客様の髪質やダメージレベル、目指す仕上がりのイメージに併せて最適な薬剤を選択し、使用しています。
前回の記事はこちら ⇒ パーマの仕組み ①毛髪の結合とは?
続きはこちら ⇒ パーマの仕組み ③薬剤の種類