
セルフで白髪染めをするとき、思った色に染まらなかったり、色ムラができてしまったことはありませんか?そんな経験がある方に、今回はセルフケアでも失敗せずに綺麗に白髪を染める方法をお教えします!
Contents
1 準備
ヘアカラーは料理と同じように「段取り」が重要です。
カラー剤は混ぜ合わせた瞬間から化学反応がスタートして、30分くらいで化学反応が終了するため、薬剤を混ぜ終わったら手早く髪へ塗布することが綺麗に染め上げるポイントです。塗っている途中で足りないものを探すようなことがあると、場所によってタイムラグができてしまい、結果的に染まりムラとなってしまいます。
1-1 用意するもの
①ハケ
②カップ・マドラー
③ビニール手袋
キッチン用の厚手タイプでも代用できますが、使い捨ての薄手タイプのほうが指先にフィットして細かい作業がしやすいのでおすすめです。
④クロス(45Lゴミ袋でも代用可)
⑤ラップ
⑥黒いタオル 2~3枚(汚れても良いタオル)
⑦ダッカール×8本(ショートスタイルの場合)または輪ゴム×5本(ミディアム~ロングの場合)
⑧ビニールシートまたは新聞紙
出典:PIXTA
シートは2メートル四方程度のやや大きめなものを。薬剤が飛び散って家財を汚すリスクを回避することができます。
また、市販のカラー剤には①~④が同梱されているものもありますが、こちらで別途購入することもできます。>> 髪屋、SARA(ともに楽天市場サイトへ遷移します。)
1-2 場所の設営
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道具が準備できたら、作業する場所のセッティングを行います。洗面台まわりや風呂場など、自分を中心として前後左右にそれぞれ1メートル程度のスペースがとれると作業がしやすいでしょう。作業スペースに前章で準備したビニールシート(新聞紙)を敷きます。
また、薬剤が壁や床に付着してしまった時のため、黒いタオルを1枚濡らして絞り、すぐに手が届く場所に置いておきましょう。
1-3 アクセサリー類は外す
ピアスやイヤリングなど、アクセサリー類は外しておきます。
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事前のシャンプーは不要です。ワックスなどのスタイリング剤はついていないほうが望ましいですが、多少なら問題ありません。
衣類はできれば脱いでおいた方がカラー剤の付着を気にせずに済むので望ましいですが、難しい場合はカーディガンなど前開きで脱げるタイプの汚れても構わないものを着用してください。
そして、準備していたクロスを着用します。(クロスの代用で45Lゴミ袋を使用する場合は、頭と両腕が出るよう3ヶ所に穴を空けて被ります。)
1-4 ブロッキング
薬剤を塗り進めやすくするため、頭部のブロッキングを行います。
最もカバーしたい頭頂部~生え際①、両サイド②③、後頭部左右④⑤の5ブロックに仕分けます。ショートスタイルの場合はダッカールを使い、ミディアム以上の長さがある場合は各ブロックをヘアゴムで結んでください。
これで準備は完了です。あとは薬剤を作り、10分くらいで塗り終われるよう一気に塗り進めます。
2 薬剤を塗布
2-1 薬剤を作る
1剤と2剤をカップに取り出し、混ざりムラがないようにしっかり混ぜ合わせます。
2-2 塗布
最もしっかり染めたいブロック①から塗り始めます。
2cm厚くらいでスライスを取り、根元の新生毛(白髪)箇所にたっぷりと、薬剤を「置く」ように塗り進めましょう。(スライス・・・コームで分けとった毛束のこと。)
※注意:薬剤を塗った箇所をコームで梳かすのはNG。薬剤が薄く伸ばされて染まりが悪くなってしまいます。
①の次は両サイド②③を、次いで後頭部④⑤の順で塗り進めます。スライスは縦でも横でもOK。塗りやすいように取れれば問題ありません。
塗布が完了したら、「顔まわりの生え際」と「分け目」部分の髪が浮きあがらないように、細長く折りたたんだティッシュペーパーを貼り付け、その上から残液をさらに塗り重ねます。
これで塗布は完了です。頭部全体にラップを巻き、さらにその上に黒いタオルを巻いてください。黒いタオルを巻くことで体温の熱を逃さず、美容室で染めるときの加温器の代わりになります。
3 放置
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20~25分ほど時間を置きます。顔や首、腕に薬剤がついていたらふき取っておきましょう。
また、壁や床に薬剤が飛散していないかチェックし、付着していたら用意していた黒いタオルでふき取ります。時間が経ってからだと取れにくくなってしまうのでこの時間でしっかりチェックしてください。
4 流し
放置時間が完了したらクロスと衣類を外してお風呂場へ移動します。黒いタオルとラップ、貼り付けたティッシュなど全て取ってください。
ここで洗い流す前に「乳化」というひと手間をかけることでより洗いやすくなり、仕上がりも綺麗になります。
4-1 乳化
少量のぬるま湯を頭全体にかけ、薬剤とぬるま湯が混ざり合うように指の腹で頭全体を優しく揉みほぐします。2~3分くらいを目安に、ゆっくりとしっかり行ってください。
この作業は、ヘアカラーに含まれる油分と水分が混ざり合うことから「乳化」と呼ばれます。この乳化を行うことで頭皮の微細な凹凸に入り込んだカラー剤が浮きあがり、頭皮や髪に薬剤が残留せずに洗い流されやすくなります。顔まわり・分け目まわりはもちろんのこと、頭全体をまんべんなく揉み込み、なじませてください。
乳化が終わったら、頭全体を丁寧にすすぎます。薬剤が残らないよう、十分すぎるほどよく流しましょう。特に耳の裏や襟足の上辺りは毛量が密集するため丁寧に行いましょう。
4-2 シャンプー
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シャンプーは2回行います。
1度目は軽めに「予洗い」です。全体を泡立て、髪と頭皮をさっとシャンプーしたら、お湯で洗い流します。髪と頭皮に残留した薬剤を洗い落とします。
2度目は「本洗い」です。指の腹を使って頭皮をマッサージするように優しく、じっくりとシャンプーしてください。シャンプーが終わったら、丁寧にすすいでください。
4-3 トリートメント
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髪の水分を軽く絞りとり、トリートメントを塗布します。髪の中間~毛先を中心に全体に塗布します。根元近くにつけすぎると仕上がりが重くなってしまうので馴染ませる程度にしましょう。可能なら数分置いて、再びすすぎます。シャンプー同様にトリートメントもしっかりとすすいでください。これで流し作業は完了です。
※すすぎが足りないと、ベタつきが残ったり、頭皮にかゆみが出てしまうため、しっかりにすすぎましょう。
5 ドライ
5-1 タオルドライ
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バスタオルで水分をよくふき取ります。カラー直後の髪は、薬剤の影響で柔らかくなり、傷つきやすい状態になっています。ゴシゴシと擦ったりせずに、タオルで包み込んでポンポンと優しく叩くようにして水分をふき取ってください。
5-2 アウトバストリートメント
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パサついた質感になりやすいのもカラー後の特徴です。アウトバス(洗い流さない)トリートメントを髪の中間~毛先に塗布し、しっかりと保湿しましょう。
5-3 ドライヤー
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ドライヤーを用いて髪を乾かします。乾かし過ぎに注意し、9割ドライ(手で触って水分を感じない程度)に仕上げてください。オーバードライはダメージの原因となりますのでやりすぎないように気をつけましょう。
※カラー後の濡れた髪は柔らかくなり、傷つきやすい状態になります。これは髪のpHが薬剤の影響でアルカリ性になるためですが、1週間ほどかけて徐々に元々の弱酸性に戻っていきます。特にこの間は髪の扱いを慎重にし、シャンプー後はすぐに乾かすようにしてください。
ドライヤーの使い方については、こちらの記事もおすすめです!
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6 まとめ
いかがでしたか?
段取りをしっかりと整えることで手際良く、スピーディに薬剤を塗ることができ、それが綺麗な仕上がりとなります。ぜひあなたも試してみてください!