
女性は抜け毛には縁遠いイメージがありますが、実際には男性と同じくらい悩んでいる人は多くいます。
合わせ鏡で自分の髪をチェックしてみましょう。髪が以前よりも細くなった、元気がなくなった、ということはありませんか?
ちょっと気になるという方、手遅れになる前に対策を行いましょう!
1 抜け毛について知ろう
髪は日々、生える → 抜けるを繰り返しています。まずはその仕組みを見てみましょう。
1-1 髪が生え変わるメカニズムについて
頭皮の中の毛根には、髪を作る毛球があります。
毛球の中で髪が成長し、上へ押し出されて髪が伸びる、という仕組みになっています。
出典:https://pixta.jp/
平均的に髪は毎日約0.3~0.4mmほど伸びていますが、髪は永遠にその毛根から伸び続けるわけではなく、4~6年のヘアサイクル(毛周期)で生えたり抜けたりを繰り返しています。
また、ヘアサイクルは1本1本異なるので、一気に抜けたり、生えてきたりすることはありません。
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1-2 抜け毛の特徴は?薄毛との違いについて
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「抜け毛」という言葉は、正常なヘアサイクルによって抜けたものを表す場合もありますが、ここではヘアサイクルの途中で何らかの原因によって抜けてしまったものとします。
正常なヘアサイクルでは毎日約50~100本の髪が抜けてしまうと言われていますが、途中で抜けてしまう「抜け毛」がどんどん進行すると、「薄毛」となってしまいます。
では、薄毛になる危険性があるかないかをどのように見分ければよいのでしょうか?
1-2-1 毛根の形がゆがんでいる
正常なヘアサイクルで抜けた髪の毛根には、マッチ棒のようなふくらみがありますが、抜け毛の毛根は痩せて形がゆがんでいます。
1-2-2 髪が細い、短い
髪の太さはみなさん一本一本違うのですが、明らかに他の髪よりも細く短い、コシのない抜け毛はきちんと成長しないで抜けてしまった証拠です。あまりにも本数が多い場合は注意が必要です。
1-3 男性と女性の抜け毛の違い
1-3-1 男性の抜け毛
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男性の抜け毛や薄毛の多くはAGA(男性型脱毛症)と呼ばれ、男性ホルモンの分泌が多い人は症状も顕著になります。
男性は頭頂部や前頭部から髪が抜けていき、明らかに髪が抜けてしまっている、禿げた状態になるのが特徴です。
1-3-2 女性の抜け毛
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女性の抜け毛はびまん性脱毛症と呼ばれます。特定の部分だけでなく、髪が細くなり全体のボリュームがなくなったり、つむじや分け目が目立つようになります。
女性の場合は、日常生活の中に原因が隠れていることが多いので、対策をすることによって改善する可能性が高いです。
2 抜け毛が増える6つの原因
2-1 体質
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女性に多い冷え性で血流が滞ることによって髪がうまく成長できなくなります。また、肩こりがひどい人も同様に頭部への血のめぐりが悪いので、抜け毛が増えてしまいます。
2-2 抜け毛が増えやすい時期
抜け毛が増えやすい女性特有の時期があります。一時的な場合が多いので、あまり心配しないようにしましょう。
2-2-1 季節
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1年のうち、秋はもっとも抜け毛が増えると言われています。その原因は夏の疲れです。
紫外線や大量の汗・皮脂、エアコンの乾燥で頭皮は気付かないうちにかなりのダメージを受け、秋にその症状が表れるのです。
2-2-2 体調の変化
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出産後に抜け毛が増えることを分娩期脱毛症と呼びます。
これは、妊娠時に増加した女性ホルモンが出産後に元に戻ろうとして急激減るため、ホルモンのバランスが崩れることにより発生します。
また、更年期障害でも女性ホルモンの分泌量が低下し、抜け毛が増えます。
2-3 病気
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関節リウマチといった膠原病により抜け毛が進行することがあります。膠原病とは、自己免疫疾患の総称です。
免疫機能の働きが弱ってくると、毛髪への栄養補給が後回しになり、抜け毛が増えます。
急激に抜け毛が増える、異常な量の抜け毛を感じる場合は医者に相談するようにしましょう。
2-4 栄養不足・ダイエット
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過剰なダイエットによる栄養不足は抜け毛が増える原因になります。
ダイエットをする女性は肉や油、炭水化物を抜いてダイエットに励みがちですが、髪はタンパク質からできているため、不足することで髪質が悪くなったり、きちんと育たなくなったりします。
2-5 ストレス
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髪に必要な栄養素として、亜鉛があります。
ストレスを感じると、この亜鉛が多く消費されてしまうため、髪に十分に行き渡らなくなります。
また、ストレスからくる緊張は血管を収縮させ、それが頭皮に影響して抜け毛が増えてしまいます。
2-6 間違ったヘアケア方法
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気持ちが良いからといって髪や頭皮をゴシゴシ洗って摩擦を起こすなどの過剰な刺激は、髪と頭皮に負担をかけ、そのダメージが抜け毛の原因となってしまいます。
また、カラーやパーマなどを頻繁におこなったり、日々のドライヤーの使い方にも注意が必要です。
3 抜け毛を対処する6つの方法
3-1 髪型
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何年も同じ髪型、同じ分け目にしていると頭皮には小さな負担が蓄積されていきます。
また、髪が長い人は髪を束ねると、引っ張る強さと髪の重さで、強い刺激を与え続けている状態です。
髪が引っ張られることによる抜け毛、薄毛は牽引性脱毛症と言います。
抜け毛が気になる時期はゆるく垂らしたままで過ごし、髪と頭皮を休ませることが大切です。
3-2 食事
3-2-1 大豆イソフラボン
女性は更年期に入ると女性ホルモンのエストロゲンが激減してしまいます。女性ホルモンとよく似た働きをしてくれる大豆イソフラボンを含んだ食品の摂取がおすすめです。
★ 大豆イソフラボン : 納豆、豆腐、味噌などの大豆食品
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3-2-2 亜鉛
髪はタンパク質からできていますが、亜鉛が不足すると髪がきちんと成長できなくなります。
★ 亜鉛 : 牡蠣、しじみ、エビ、牛肉、小麦、卵、ゴマ
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ただし、これらをいっぱい食べればいいというわけではなく、すべての栄養素はそのバランスが大切です。
育毛・発毛のためには、肉、魚、野菜、穀物、海藻などをまんべんなく摂取することをお忘れなく!
3-3 運動
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抜け毛予防に大切なことは、血行を良くすることです。日頃から適度な運動を心がけましょう。
おすすめなのはウォーキングやスピードが緩めなジョギングです。有酸素運動は心肺機能をアップさせ、血液の循環が良くなります。また、下半身を鍛えると冷え性も改善されます。
3-4 睡眠
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人間は寝ている間にさまざまな種類のホルモンを分泌しています。
睡眠不足が続くと、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが十分に分泌されなくなり、抜け毛を招くことになります。
質の良い睡眠をとることによって新陳代謝が活発になり、健康を維持することにもつながります。夜更かしが日常になっている人は見直しましょう。
3-5 シャンプー
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1日の中で1番抜け毛が多いのはシャンプー時です。抜け毛予防には髪と頭皮に負担がかからない洗い方が必須です。
大切なことはシャンプーは髪を洗うのではなく、頭皮を洗うということです。
ゴシゴシ爪を立てたり、強くひっぱったりすると、成長途中の髪まで抜けてしまいますので気を付けましょう。
また、アミノ酸シャンプーは頭皮にやさしいのでおすすめです。
◆ 関連記事:アミノ酸シャンプーが選ばれる理由とおすすめ市販シャンプー18選
3-6 マッサージ
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抜け毛を予防するためには、頭皮を柔らかくし、血行を良くすることが大切です。
血行が良くなると毛根へ栄養分がよく行き渡り、髪にうるおいをもたらす効果が期待できます。
◆ 関連記事:頭皮マッサージは自宅で出来る!美容師が教える簡単なやり方やコツまとめ
4 抜け毛を減らそう
4-1 専門家に相談
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すでに抜け毛や薄毛で悩んでいるという方は専門家に相談してみましょう。
抜け毛そのものは正確には病気ではないので、通常の病院で検査をしても異常がなく、治療の必要がないという診断になることが多いです。
健康的な生活を心がけていて、病院でも異常なしと診断され、原因不明の抜け毛を治したい方は、頭髪専門のクリニックに頼ることになります。
女性の場合は、専門クリニックに相談する時は女性専門のところへ行きましょう。
また、育毛・発毛治療は厚生労働省による保険適用外となりますので、自費診療となります。
4-2 育毛剤を使う
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専門外来に行かずに自宅で改善を目指す、という場合には育毛剤を使うのも有効な手段です。
その際に注意しておきたいことは、「男性用の育毛剤の方がより効果がある」と思い込んで間違った選択をしないようにしましょう。
男性用育毛剤は男性ホルモンを抑制する成分が含まれているという点が女性用との違いです。
また、男性は皮脂の分泌量が多いので、それを抑えるために女性用のものよりも刺激が強めの成分が含まれています。
両方とも血行を促進することを目的としている点では同じですので、女性には全く効果がないというわけではありせんが、初めて使う場合は女性用もしくは男女兼用の育毛剤から始めましょう。
5 まとめ
女性の場合は日頃のケア次第で抜け毛を食い止めることができます。
年齢的にも仕方がないとあきらめずに、まずは改善に向けて行動し、年齢を重ねても健やかな髪を維持していきましょう!